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こんにちは。ヒット習慣メーカーズの濱谷です。

新年早くも3回目のコラムになりました。年末年始に大阪に帰省して、両親や祖母、双子の弟家族とバカ話を繰り広げていたのが遠い過去のようです。

さて、第8回目のテーマは、「濃度調整」です。
最近、「濃厚味」のお菓子や飲料をよく見かけませんか?私達が着目しているメディアでも、濃い味スイーツの記事がよく見られます。他にも、アルコール度数が高いビールやチューハイ、強炭酸など、濃さ・強さを売りにした商品が続々と出ています。実際、Googleトレンドを見ると「濃厚」の検索数はここ10年で4倍程度になっています。

※Googleトレンドより

ちなみに、景気が悪くなると、確かな手応えや食べ応えを得るために、濃い味が売れるという分析がありました。今は景気が良いと言われていますが、濃厚味が相変わらず伸びているのを見ると、生活者の実感値としては、景気回復していないのかもしれませんね。

このような「濃厚」の流れはかつてからありましたが、今、私達が、これからくるんじゃないかと思うのは、「濃度調整」、つまり「濃さで選ぶ」習慣です。

最近、自分の好きな濃度にできるコーヒーバッグや、3段階から濃さを選べるミルクティー屋さんが話題になっています。ちょっと前だと、カカオ濃度で選ぶチョコレートも流行りました。ヒット習慣メーカーズのメンバーの1人は、その日の気分に合わせて、緑茶の定番ラインと、同じブランドのやや薄味ラインを買い分けているそうです。

では、なぜ「濃度調整したい」と思うようになっているのでしょうか。

ここからは仮説・推測になりますが、まず1つは、「カスタマイズ」の流れです。今までなかった分野にもパーソナライズ化の流れが波及し、Tシャツや靴、テイクアウトコーヒーまで自分好みにできる商品が増えています。これは、色々な商品・サービスを自分用にカスタマイズしたいという欲求があるからこそ、該当商品が増えているのだと思います。

もう1つは、「気分に合わせて選びたい」ということです。緑茶を買い分けているヒット習慣メーカーズのメンバーに聞いてみると、夏は薄味、冬は定番ラインを買うことが多いようです。さらに、飲み会帰りには薄味を選んでいるそうです。どうやら、のどごしすっきりを味わいたい気分の時には、薄味を選んでいるようでした。このように、同じ1人の中でも、その時の気分で調整するようになってきたのだと思います。

ここで、「濃度調整」を習慣化していくために重要な要素について、思いを巡らせてみました。
意外と重要なのは、「色」なのではないかと思います。チョコレートもミルクティーもお茶も、濃い色合いの方が濃い味のイメージがありますよね。五感の中で視覚から得ている情報量の割合は、87%もあるそうです。味の濃さを調整するだけでなく、見た目の濃さを調整することで、より「濃い/薄い味わい」の実感値・満足度が増し、習慣化につながる気がします。

先ほどの景気の話で言うと、景気が良くなると、明るい気持ちになることで、赤色の服がよく売れると言われています。第2回コラムではカラートリップについて書きましたが、「色」って様々な領域に関連があるんですね。

話を本題に戻し、今までのヒット習慣予報と同様に、「濃度調整」にも色々なビジネスチャンスがあると考えます。

「濃度調整」のビジネスチャンスの例
■ 外食店舗が、濃さを選べる味噌汁・アルコール度数を選べる居酒屋など、濃さを選べるメニューを作る
■ メーカーが、強度で選ぶ炭酸・香りの濃さで選ぶ芳香剤など、濃さをラインナップにする飲料や日用品を作る
■ スーパーやコンビニが、「月に1度だけの濃厚Day」をテーマにプロモーションする
■ 気分に合わせた濃さを推奨するヘルスメーターやアプリを作る
など

この記事にちょっとでも興味を持っていただけたなら、皆さんも、今の気持ちや気分を思い浮かべてから、食べるものや飲むものの「濃さ」を選んでください。きっと、今まで以上の満足感が得られるはずです。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

 

プロフィール

濱谷 健史(はまたに・けんじ)
博報堂 第三プラニング局
ヒット習慣メーカーズ メンバー

2010年 シンクタンクに入社し、2014年 博報堂に中途入社。ヒット商品やヒット習慣を作りたいと願いつつ、日々マーケティング/コミュニケーション立案に取り組む。2000年代のドラマ好きで、おすすめは「僕の生きる道」と「華麗なる一族」。

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