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ヒット習慣予報 vol.61 『イマココシェア』
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ヒット習慣予報 vol.61 『イマココシェア』

 

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの栗田です。
2月の大切な3連休をダラダラ過ごしてしまい、猛烈に後悔をしながらコラムを執筆している栗田です。ぼくは、事前に休みの日の予定を決めるのが苦手で、せっかくの休みなのに、一人でダラダラ過ごしてしまうことがよくあります。そんなの時に、いま暇な人いないかなぁ?なんて思って、「いま何してるん?」って感じで、友達に連絡をしてみたりするのですが、そう都合よく、友達と予定が合うことってなかなかないですよね。だから、いま予定が空いている友達を見つけてくれるサービスがあったら、きっと便利なんだろうなぁ?なんて思いながら、3連休を過ごしていました。

ということで、今回のテーマは、そんな3連休のダラダラ生活をきっかけに見つけた「イマココシェア」です。イマココシェアとは、スマホアプリなどを使って、「自分の位置情報を友達や近くにいる人にシェアし、コミュニケーションを取る」という新習慣です。「自分のリアルタイムな位置情報を自分以外の人に共有する」という点がとても新しいなと思っています。イマココシェアの事例や、その新習慣が増えている理由を少し考えてみました。

はじめに、イマココシェアの事例をいくつかご紹介させていただきます。

一つ目は、いま話題になっている友達と位置情報をシェアするスマホアプリの事例です。これは、自分のプロフィール(名前や電話番号など)を登録すると、自分のスマホと電話番号でつながっている友達の位置情報を見ることができるアプリです。ソーシャルリスニングなどでユーザーの声を見てみると、高校生などは、「近くにいる友達に気軽に連絡できる」、「待ち合わせに便利」などのコメントが見られ、小学生くらいの子供を持つお母さんなどは、「常に子供の居場所が分かるから安心」などのコメントが見られました。また、こちらのアプリは、自分のリアルタイムな位置情報をアクティブにするかどうか、ボタン一つで切り替えられるため、自分の位置情報を自分以外の人にシェアすることに対して、少し怖いイメージを持っている人でも、気軽に使うことができるようです。

二つ目の事例は、いま近くにいる人と出会って、すぐに飲み会ができるというマッチングアプリの事例です。こちらは、ぼくの友人もよく利用すると言っていました。アプリにログインして、簡単なプロフィールやいま一緒にいる仲間の人数を登録すると、リアルタイムな位置情報を使って、近くにいる人(個人やグループ)とマッチングをしてくれるサービスです。こちらもソーシャルリスニングなどでユーザーの声を見てみると、「事前に飲み会の予定を立てる必要がないから手軽で便利」、「お店を予約して、急に欠席者が出た時に便利」などのコメントが見られました。

Topic Finderを使って、Twitterやブログなどにおける「位置情報アプリ」というキーワードでの頻出ワード(名詞)を分析してみても、「家族」「安全お守り」「友達」などのワードが多く出現していることが伺えました。
 

出典:Topic Finder

ではなぜ今、「イマココシェア」が増えているのでしょうか?

一つ目の理由として、ぼくのように計画的に予定を立てて、誰かと合うことが苦手な人が、思い立った時に、すぐ会えるという即時性に魅力を感じているのではないでしょうか。最近、友人の女の子から、デートや飲み会の予定を立てるのが下手な男子が多すぎるという愚痴を聞いたのですが、これも、事前に予定を立てるという習慣が減ってきているからなのかなと、思ったりしています。

二つ目の理由として、ヒット習慣予報vol.50『リモート繋がりっぱ』でもあったように、リモートでつながっていることによって、あたかも一緒に遊んでいるような状態をつくることで、緩く誰かとつながっていたいというニーズを満たしているからではないでしょうか。確かにぼくも、深夜に自宅で、一人寂しくゲームをやっている時に、友達がオンラインで参戦してきてくれたりすると、勝手に温もりを感じたりしています。笑

ということで、「イマココシェア」はこれからヒット習慣になる可能性があると思い、いろいろなカテゴリーでのビジネスチャンスを考えてみました。
 

「イマココシェア」のビジネスチャンスの例
■位置情報をシェアして、一緒に海外旅行を楽しめる仲間を見つけられるサービスをつくる。
■位置情報をシェアして、知らない街のおすすめを聞くことができるサービスをつくる。
■位置情報をシェアして、一緒にタクシーに乗る人を見つけるサービスをつくる。
など


▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • 博報堂 アクティベーション企画局 ヒット習慣メーカーズ メンバー
    インタラクティブプラナーとして、データやテクノロジーを活用したデジタルアクティベーション企画を考える仕事をしています。髪は長め。おなか弱め。谷中生姜とジャニーズが好き。ほぼ毎日キングダムを読んでいます。