おすすめ検索キーワード
「分析の視点」で、スポーツはより強く、面白くなる!(後編)
PLANNING

「分析の視点」で、スポーツはより強く、面白くなる!(後編)

実践的なデータ分析スキルを身につける「スポーツアナリスト育成講座」の開講

「分析の視点」で、スポーツはより強く、面白くなる!(前編)はこちら

久永

サッカーに限らず、野球やラグビーなどにおいても、データやツールをわたすだけでは現場で活用しきれないということもあり、そのサポートとして人材やノウハウを提供できないだろうかと考えたことが「スポーツアナリスト育成講座」を始めたきっかけです。
手始めとして、我々のような現場経験者がいるサッカーをテーマに、現場で求められるスキルを身につけてもらうことにしました。


Vol.1は「サッカーテクニカルスタッフのスキルを学ぶ」と銘打ち、5月から7月にかけて全6回開講。大学サッカー部で分析にあたっている方など、実際に仕事として現場スタッフを希望している方々が集まってくださいました。10月から12月にかけて開講したVol.2「サッカー分析スキルの深化/進化を学ぶ」では、もう少しサッカーを深堀りするものになりました。

基本的には、分析の実践を通して僕らがフィードバックをする、という方法をとっています。Jリーグの現役分析担当者に来てもらい、その方の実際の分析と、受講生の分析内容を比較するといったことも行いました。受講者の分析内容を見て、「こういう見方もあるんだ」という発見もあり、刺激をいただけていますね。

木下

スポーツアナリストという立場から、今後についての展望を聞かせてください。

久永

「分析の視点」を身につけるということは、サッカーの別の楽しみ方を知っていただくことにもつながる。たとえばヨーロッパでは、ゴールシーンだけではなく、その前後でカギとなるようなプレーに歓声が上がったりする。そういう環境下で、選手も「もっと頑張らないと」と思ったり、「こういうところで評価されるからパスをミスできないな」と思ったりする。そんな風に、サッカーをより深く楽しむ人が増えることで、日本のサッカー全体ももっと成長していけるのではないかと思います。野望として抱いているのは、ここで日本サッカーのレベルを上げて、ゆくゆくはワールドカップ優勝へと結びつけること。その成長スピードを上げていくために、データやテクノロジーが寄与できることは大きいと考えます。

そうですね。データやテクノロジーによる分析は、競技者にとっては自分の強化、進化につなげることができるし、観戦する側にしてみれば、その競技について知識を深めたり、その競技の新しい面白さを発見するきっかけにもできる。スポーツ全体がそうやって盛り上がっていけばいいなと思います。

木下

2020年の東京オリンピックまでに、データやテクノロジーを活用した取り組みが増えてくると思います。広告会社もそれらの技術を活用してスポーツより多面的に見せることが求められるかもしれませんね。

本日は興味深いお話をたくさんうかがうことができました。ありがとうございました!

インタビューを追えて~スポーツアナリストの展望~(木下陽介)

スポーツデータを活用していくことによって、データスタジアムの「スポーツアナリスト育成講座」の取り組みは、日本のサッカーがもっと面白くなる上での第一歩だと感じました。今後スポーツアナリストが増えていくためには、スポーツ界を経験した後にデータ・テクノロジーを活用した業務に移った久永さんや藤さんのようなプレイヤーに加えて、通常のデータ・テクノロジーを活用したマーケティング分析業務経験者がスポーツ界を業界特性を理解し、知見やスキルを交流していくことがまず大事だなと思いました。博報堂DYグループのデータ・デジタルマーケティングに携わるメンバーとデータスタジアムのメンバー、さらにデータスタジアムが持つネットワークを活かして、スポーツ界の人たちと我々が一緒に仕事をする機会をもっと増やしていきたいと思います。

  • データスタジアム
    1977年生まれ。早稲田大学人間科学部卒業、筑波大学大学院体育研究科修了。
    2006年、プロコーチとしてサンフレッチェ広島に入団。アカデミーの指導者として活動しながら、指導者養成事業での分析や映像編集にも従事。2012年、トップチーム分析担当コーチに就任し、Jリーグ2連覇に貢献。2014年、データスタジアム株式会社に入社し、育成年代からプロレベルまでの分析サポートを担当。
  • データスタジアム
    1982年生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。
    2006年ヴィッセル神戸にてチームマネージャーとして入団。
    2009年からは分析担当として従事。
    その後、2014年から名古屋グランパスでコーチ(分析担当)を経験。
    2016年2月より現職。
    現在は、育成年代からプロレベルまでの分析サポートを担当。
  • 博報堂 研究開発局 主席研究員
    博報堂DYホールディングス
    マーケティング・テクノロジー・センター 開発1グループ グループマネージャー
    2002年博報堂入社。以来、マーケティング職・コンサルタント職として、自動車、金融、医薬、スポーツ、ゲームなど業種のコミュニケーション戦略、ブランド戦略、保険、通信でのダイレクトビジネス戦略の立案や新規事業開発に携わる。2010年より現職で、現在データ・デジタルマーケティングに関わるサービスソリューション開発に携わり、Vision-Graphicsシリーズ, m-Quad, Tealiumを活用したサービス開発を担当、同ソリューションに関する得意先導入、PDCA業務構築の実績多数。「生活者DMP」構築に向けたデータホルダーとのアライアンス推進業務にも従事。また、コンテンツ起点のビジネス設計支援チーム「コンテンツビジネスラボ」のリーダーとして、特にスポーツを中心としたコンテンツビジネスの専門家として活動中。