おすすめ検索キーワード
ヒット習慣予報 vol.104『幸せマイレージ』
PLANNING

ヒット習慣予報 vol.104『幸せマイレージ』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの楠田です。

2020年も本格始動をし始めている人が多い今日この頃だと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。私は、仕事にプライベートにと、昨年が激動の一年だったので、今年はその学びや気づきを糧にし、もうワンランクアップした一年を過ごしていきたい、と思っている次第です。

今回のテーマは、「幸せマイレージ」。
「幸せマイレージ」とは、なかなか可視化することが難しい、幸せを可視化し、蓄積することで、さらなる幸せを感じられるようになってきているというお話です。

「幸せ」について、博報堂生活総合研究所が隔年で実施している「生活定点」調査を見てみると、「身の周りで楽しいことが多い」と答えた人が過去最高。また、「身の周りでよろこばしいことが多い」と答えた人も過去最高となっており、これまで以上に、より「幸せ」を感じる機会が増えている、もしくは、「幸せ」を感じることがうまくなってきているように感じます。

出典)博報堂生活総合研究所「生活定点調査」

では、実際にどのようにして「幸せ」を感じているのでしょうか。

最近、よく利用していると聞くのは、共有アプリ。単に共有アプリと言っても、いろいろな共有がされています。代表格は、写真。家族やカップルだけで共有することができるアプリがあり、その中に、子供の写真とか、2人の思い出などを共有されています。それにより、「幸せ」を共有したり、「幸せ」を蓄積したりすることができるので、いつでも手軽に幸せにアクセスすることができるようになっています。また、最近では、スケジュールを共有することで、スケジュールを知らなかったことによる行き違いが減り、恋人同士の時間や家族の時間を作ることができ、「幸せ」な時間を蓄積することができています。

ここまで読みすすめると、「幸せ」は誰かと築くものであり、デジタルの進化により可視化され、蓄積されるもの、という感じがしますが、決してそうではありません。

先日SNSをぼーっと眺めていたときにふと気になった、とってもいい「幸せマイレージ」について、ご紹介します。それは、「いいことがあったら、メモにして一年分瓶詰めに入れ、翌年のはじめに空けて振り返る」という儀式。これなら、その一年間に、こんないいことがあったのか!とかを翌年のはじめに見ることができ、幸せな気分で、一年をスタートできますね。また、その儀式にオリジナル要素として、いいことの大きさ分、そのメモにそれぞれ小銭を包んでいく人もいました。そうすると、500円の幸せ、50円の幸せ、1円の幸せなど、大きな幸せにとらわれすぎることなく、些細な幸せにも気づくことができていいですね。さらに、2019年は、15,872円の幸せだった、2020年は、18,356円の幸せだった、など、年ごとに見ていくのも面白そうです。

なぜこのような「幸せマイレージ」が広がっているのか、理由を考えてみました。
大きな要因としては、テクノロジーの進化です。これは、インターネット社会になり、様々なサービスなどが提供されるようになりました。それにより、利便性が高まったことで、よりお互いの情報を共有しやすくなったことで、幸せを可視化・蓄積しやすくなったため、「幸せマイレージ」が進んだと感じられます。それに伴い、インターネット上に限らず、自身の身近な幸せを見つけることも、うまくなってきているのかもしれませんね。今後、5Gの時代に突入する中で、ますますこのような「幸せマイレージ」は広がっていくのではないでしょうか。

「幸せマイレージ」によるビジネスチャンスの例
■ いいことがあったら貯金できる、預金サービスアプリを銀行が開発する
■ キャッシュレスサービスに、自分が幸せなことを登録。
その幸せなことにお金を払うと、幸せマイレージが貯まる仕組みを構築する。
■ 手帳(手帳アプリ)の中に、いいことがあったら記入する欄を作り、
「幸せ手帳(アプリ)」として、販売をする。
など。

2020年、ワンランクアップした一年にするためにも、「いいことがあったらメモにして、小銭を包んで瓶詰めする儀式」を私もはじめてみようと思います。まずは、些細な幸せに気づくことから、少しずつはじめていきます。早起きできた、とかもありですかね。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

sending

この記事はいかがでしたか?

送信
  • 博報堂 統合プラニング局 ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2011年 博報堂に入社。
    入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。