おすすめ検索キーワード
ヒット習慣予報 vol.299『デジ勉』
PLANNING

ヒット習慣予報 vol.299『デジ勉』

あけましておめでとうございます。ヒット習慣メーカーズの植月です。
新年ということで、今年の抱負を決めたという方もいるのではないでしょうか?
私は今年こそは、語学学習に力を入れたいと思い、ヒット習慣予報 vol.59『シェア勉』でも紹介したように勉強法を検索していました。すると、思ったよりもタブレットを使っている人が多いことに気が付きました。
Googleトレンドでも「デジタル学習」の検索はここ数年で伸びていますが、そのツールとしてタブレットをより使うようになったのだと考えられます。

〈「デジタル学習」の検索数推移〉

出典:Googleトレンド

今回は、そんなデジタルを活用した勉強法として、『デジ勉』をご紹介します。
これは、タブレットを活用して、教材+ノートをデジタル上で一本化した学習法です。以前から、PCで大学の授業ノートをとることはありましたが、それはあくまでノート代わりでした。今回は、教材と一体化している点がポイントです。具体的には、タブレットに教材をスキャンなどで取り込み、アプリとタブレット専用のペンを活用して、スキャンした教材に直接書き込んだりノートページを足して書き込んだりする方法です。

例えば、「左に教科書/右にノート」というパターンがあります。
タブレットを横向きにすることで2ページ一気に出すことができるので、まずはスキャンした教科書をそのままアプリで読み込み、ノートをとりたいと思った教科書のページの後に、白紙のページをいれます。そうすると、従来、紙教科書+紙ノートで行っていたような「左に教科書/右にノート」という構成をタブレット上で再現できます。もちろん、教科書のページにもマーカー線を引いたり、何か書き込んだりすることもできますし、ページを入れ替えたり、書き直したりするのもワンタップで済むので非常に効率的です。

さらに上手に使う方法として、「イラストや写真の切り取り」があります。
文字だけだと覚えにくいという時に参考の図や写真を貼れるといいと思ったことはありませんか?
タブレットではWEBページの画像をそのままコピーして自分の好きなように切り取って貼り付けることができるので、従来の紙教科書+紙ノートよりも補足情報が多く、見やすいノートが作れるのも嬉しいポイントです。

また、学生ならではの、「ノートの貸し借り」もより簡単になります。
体調不良で講義を休んでしまった際には、友人にノートを借りてコピーをして返すというのが一般的でしたが、最近ではその人のノートデータをもらってタブレットに取り込み、必要な箇所だけをつなげたり書き加えたりすれば済むようになりました。

では、なぜ『デジ勉』が増えつつあるのでしょうか?
理由は大きく2つあると考えられます。
1つ目は、オンライン授業化の影響です。
最近では対面の授業に戻ってきましたが、数年オンライン授業がメインとなっていました。そうなると、当然教材の配布や課題の提出もオンラインで行われるようになり、紙よりもタブレットで完結した方がスムーズでした。また、学校によってはより生徒に学習しやすい環境を整えるためにタブレットを配布していたところもあり、一気にタブレットを活用した『デジ勉』が進んだと考えられます。
2つ目は、モノの再利用意識の向上です。
サステナブルが世間でも謳われるようになり、日常からモノの再利用を意識する人が増えてきました。教科書も例外ではなく、買って売ることや中古品を買うことがより一般的になりました。その際に書き込みがない方が高く売れるので、売ることを意識して直接書き込まないという選択をとっている人もいたようです。

最後に、『デジ勉』のビジネスチャンスとしては下記のようなことが考えられるのではないでしょうか?

「デジ勉」のビジネスチャンスの例
■学習教材の制作会社が、「既存教材のタブレット専用ver」(書き込みしやすいノートテンプレートをつけた一体型PDF)をリリースする。
■学校で、参考資料をすべてPDFでインストールできる「オンライン図書館」を作る。
■SNS上で、同じ教材を使っている人同士が自分たちの書き込み教材をシェアできるコミュニティスペースを立ち上げる。

私も手持ちのタブレットを使ってみたら、書き心地も想像以上にスムーズでノート作りが楽しくなりそうな気がしたので、今年こそは勉強を習慣化したいと思っています…!
おすすめなので、タブレットをお持ちの方は、ぜひお試しください!

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

sending

この記事はいかがでしたか?

送信
  • 第一ブランドトランスフォーメーションマーケティング局
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2017年 博報堂に入社。
    7年目のマーケターとして、社会の荒波に揉まれながら、新たな潮流をつくることを夢見て奮闘中。推しのために韓国語を話せるようになりたいと思い、勉強を始めました。0日坊主です。