ブロックチェーン技術を活用したデジタルアセットのリアルタイム配布メディアサービス「TokenCastMedia」
近年、ブロックチェーン技術の発展により、生活者が発信する情報の信頼性が担保されるようになりました。それによりトークンコミュニティ※1が登場し、共通の価値観を持った生活者がトークンを介して価値交換できるような「コミュニティ」を形成する様々なサービスが生み出されています。生活者一人ひとりがこれまで以上に発信・行動する主体となり、社会に価値を作り出す「生活者主導社会」になっていくことが予想されますが、メディアにおいても技術の進歩に伴い、生活者がより主体的に参加し、楽しめる新たな番組作りが可能になっています。
■サービスの概要
「TokenCastMedia」は、デジタルアセットの所有権を安全かつ迅速に移転できるブロックチェーン技術の特徴を応用し、トークンとして実装されたデジタルアセットの情報を埋め込んだ透かし音を放送してスマートフォンの専用アプリで検出することで、リアルタイムで番組を視聴している生活者だけがデジタルアセットを受け取ることができる、これまでにない生活者参加型の番組制作を支援するサービスです。
その第一弾として、Dappsゲームのキャラクターやアイテムをラジオ番組内でリスナーに配布する「TokenCastRadio(トークン・キャスト・ラジオ)」の試験放送を、博報堂DYメディアパートナーズ、毎日放送、トークンポケット、フランジア、エヴィクサーと共同で2019年3月に実施します。
3月に実施する予定の「TokenCastRadio」の試験放送では、フランジアが開発したDappsゲーム「Cipher Cascade(サイファー・カスケード)」にトークンとして実装されたキャラクターやアイテムの情報を、毎日放送のラジオ番組「オレたちやってマンデー(毎週月曜日深夜0時~放送)」内で透かし音として放送。リスナーは、エヴィクサーの音声認識技術が組み込まれた、トークンポケットのDappsブラウザアプリ「tokenPocket(トークンポケット)」を使い、放送中にゲームのキャラクターやアイテムを受け取ることができます。
「TokenCastMedia」を活用して制作された番組では、生活者はメディアの視聴を通じて情報を得るだけでなく、デジタルアセットのような価値を受け取ることができるようになります。このサービスを使った番組制作によって、メディアをこれまでの「多くの生活者に情報を一斉に配信する媒体」から一歩進めて、「多くの生活者に価値を一斉に届けることができる媒体」に進化させることを目指します。
博報堂は2018年9月、「HAKUHODO Blockchain Initiative」を発足し、マーケティング領域におけるブロックチェーン技術の活用によるソリューション開発を進めています。
今後HAKUHODO Blockchain Initiativeは、社外パートナーとして、ブロックチェーンの技術企業やシステム・サービス開発企業、トークン設計コンサルティング企業などと連携し、生活者が主役となる「生活者主導社会」の実現に向け、企業と生活者の間に双方向の新たな関係を築く支援をしてまいります。
※1 「トークンコミュニティ」
ブロックチェーン技術で実装されたトークンを使って、共通の価値観をもった不特定多数の生活者が活発に価値交換を行うコミュニティ
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