2021.04.06 ヒット習慣予報 vol.164 『デジタルマインドフルネス』 #SNS #検索データ #ヒット習慣予報 #トレンド こんにちは。ヒット習慣メーカーズの鈴木です。 いよいよ4月に突入。気温も暖かくなり春らしい季節になってきましたね! しかし緊急事態宣言が明けたとはいえまだまだ感染予防対策は必要で、おっかなびっくりな日々が続いているかと思います。 私はというと、ここ1年自粛をきっかけとしたポジティブな習慣(「vol.152 『自粛デビュー』」「vol.141 『テラスライフ』「vol.133 『職住両得』」「vol.117 『在宅ワークササイズ』」)を取り上げることをなるべく意識してきました。しかし自粛もちょうど一年になろうかという最近は、少し疲れてきたなぁというのが正直なところです。 ヒット習慣メーカーズでは週1で定例を行い、メンバーの近況を共有しながら新しい習慣の兆しについて話し合いますが、やはりここ最近は「少し疲れた」「癒しが欲しい」という声が目立ってきた印象です。(最近のコラムvol.159『付加香力』もそんな思いの中、永井が実践しているストレス対処法のひとつです)。 そこで今回はこの状況の中でも心の平静を保つためのデジタルを活用した新習慣、「デジタルマインドフルネス」を紹介したいと思います。少し前までは、「マインドフルネス」というと情報がとめどなく流れてくるデジタルやネットから一旦離れる等、デジタルデトックスの意味合いが強かったように思いますが、気軽に外出できない中デジタルをうまく活用することでマインドフルネスを実践している点が今らしい習慣です。 まず、本当にここ最近私のようにちょっとお疲れ気味の人が多いのか。そしてその対処として心の平静を求める行動が増えているのかを調べてみました。まず、「自粛 疲れ」は昨年4月頃が大きなピークだったものの、それ以降たびたび上がってきており、じわじわと「自粛 疲れ」の蓄積が見られます。一方「マインドフルネス」の検索はここ一年で増加傾向で、自粛疲れの蓄積とマインドフルネスの向上の関連が伺えます。 <「自粛 疲れ」検索推移> <「マインドフルネス」検索推移> 出典:Googleトレンド そんな中、私が発見したデジタルを活用したマインドフルネス、「デジタルマインドフルネス」の例をいくつかご紹介します。 ひとつめは「瞑想アプリ」。これは瞑想をアシストしてくれるアプリで、瞑想のポーズや呼吸のリズム等を癒される声で優しくガイドしてくれます。1日5分でできるような気軽なものもあるので、手軽にデジタルマインドフルネスをはじめるにはおすすめです。 続いては「ジャーナリングアプリ」。ジャーナリングは、自分の気持ちを言葉にして書くことによって気持ちを整えることを目的とした、「書く瞑想」とも呼ばれるもの。書くことで今の自分の気持ちを棚卸することは、確かに気持ちの平静につながりそうですね。しかもデジタルならではの特徴として、AIが自動的に入力した内容を解析しフィードバックをしてくれる機能も搭載されていて、カウンセリングとしても機能してくれます。 最後は個人的に注目している「お坊さんアプリ」。こちらはSNSアプリで、日頃の悩みやもやもやを投稿することができます。SNSアプリながらユーザー同士の言葉の交流は一切なく攻撃性や炎上が起きにくいストレスフリーな仕様。しかも最も大きな特徴は、現役のお坊さんがユーザーの投稿内容を見てコメントを返してくれること。自分の気持ちを吐き出すだけで十分効果がありそうですが、お坊さんからアドバイスをもらえると悩みまでたちまち解決してしまいそうです。 以上、様々な「デジタルマインドフルネス」を見てきましたが、まだしばらくコロナとのおっかなびっくりな生活が続きそうな中、「デジタルマインドフルネス」の需要はさらに高まりそうです。そしてそれに伴いまた新たなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。 「デジタルマインドフルネス」のビジネスチャンスの例 ■「踊る瞑想」と呼ばれる「ムーブメント・メディスン」を指導してくれるアプリ。 ■食事に向き合い、時間をかけて食べる「マインドフル・イーティング」サポートアプリ。これから食べる食事の説明をしたり食事のペース配分等をアドバイスしてくれる。 ■リモートワークが定着する中、社員の仕事の効率や満足度向上を狙った、従業員を対象とした「従業員用マインドフルネスアプリ」。 など。 余談ですが私の奥さんも瞑想アプリをやっておりまして、瞑想をした日は気持ちが整い、上向くと言っています(それを聞いて僕もやろうと思っています。)。皆さんも新年度がはじまり、どうしても力が入ってしまう時期かと思いますが、無理しすぎないよう日々の生活に「デジタルマインドフルネス」を取り入れてみてはいかがでしょうか?! ▲「ヒット習慣予報」とは? モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。 感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。 この記事はいかがでしたか? 送信 鈴木 康司 博報堂 統合プラニング局 ヒット習慣メーカーズ メンバー 2007年 博報堂に入社。 ヒット商品やヒット習慣には飛びつかずにはいられない、ドミーハー。好きが高じて、ヒット商品やヒット習慣を生みだせると良いなと思い日々奮闘中。休日は家でアイドルのDVDを見るのが好き(主にジャニーズ)。 前の記事 に戻る 次の記事 に進む バックナンバーはこちら