TEAM JAZZが活動内容をアップデート!その背景と目的とは?
デジタル時代の新たなマーケティングを開発・実践するプロジェクト「TEAM JAZZ(チーム ジャズ)」の内容が、大幅にアップデートされました。新たに5つの研究組織「JAZZ Studio(ジャズ スタジオ)」を設立し、企業の統合マーケティング支援を強化するという今回のアップデートについて、TEAM JAZZを主宰するアイレップ常務取締役CRO 北爪宏彰氏と取締役 木野本朋哉氏に聞きました。
※本記事は、アイレップの総合WEBメディア「DIGIFUL」の記事を一部編集し掲載しています。
INDEX
デジタル時代の新たなマーケティングを実践するプロジェクト
まず、2020年にTEAM JAZZを発足した当時の経緯を改めてお聞かせください。
5つのJAZZ Studioを立ち上げ、TEAM JAZZをアップデート
TEAM JAZZをアップデートしたのは、どのような意図があったのでしょうか?
JAZZ Fesとは何ですか?
クライアント企業の成長を目的に、共創を加速する
最後に、TEAM JAZZの今後の展望をお願いします。
デジタル時代の新たなマーケティングを実践するプロジェクト
まず、2020年にTEAM JAZZを発足した当時の経緯を改めてお聞かせください。
- 北爪
- 従来、企業のマーケティング活動においては、デジタルメディアとマスメディア、オンラインとオフライン、ブランディング施策と獲得施策など、多くの分断がありましたが、それらを統合しなくてはいけないのではないかという課題意識が業界全体で高まっていました。
アイレップに対しても、「デジタル広告の運用という領域だけでなく、デジマス、オンライン・オフラインを統合した上で、認知から獲得まで、フルファネルでのコミュニケーション・マーケティング支援をしてほしい」というクライアント企業からの声が増えてきていました。
そのような背景があり、アイレップ内のマーケター・クリエイター・Web ディレクター・運用コンサルタント・エンジニア・プロジェクトマネージャーといったさまざまな専門領域を持つメンバー、クライアント企業のマーケターや宣伝担当者の方、外部のクリエイターが集まり、課題や知見を持ち寄り、新しいマーケティングの方法を一緒に研究・開発していくオープンイノベーション的な取り組みとしてTEAM JAZZを開始したのです。
TEAM JAZZという名前は、音楽のジャズに由来しています。ジャズという音楽の特徴の一つは、セッションという演奏スタイルです。クラシックのコンサートのように楽譜に従って演奏するのではなく、サックス、トランペット、ピアノ、ベース、ドラムといった各プレイヤーがアドリブでアイデアを出し合い、触発し合いながら、より高いレベルを目指し、1つの曲を創り上げていきます。TEAM JAZZという名前には、ジャズが体現するそうした「共創・融合」の想いを込めています。
5つのJAZZ Studioを立ち上げ、TEAM JAZZをアップデート
TEAM JAZZをアップデートしたのは、どのような意図があったのでしょうか?
- 木野本
- 発足から3年が経過し、多くの知見が共創され、事例も蓄積してきました。社内外での認知も高まり、参加人数も増え、取り組むテーマも広がってきました。アイレップの中でも、もともとは広告に近い戦略部門やクリエイティブ部門のメンバーを中心にして進めてきましたが、今年からソリューションを担当する部門も加わりました。
そこで、3周年のタイミングに合わせてTEAM JAZZをアップデートしようということになりました。具体的には、主たる研究や実践分野を整理・統合し、直近のデジタルマーケティングの領域におけるホットなトピックス5つを切り出して、5つの研究所「JAZZ Studio」を立ち上げました。
- 木野本
- それぞれのJAZZ Studioは、アイレップのサービス組織と紐づいています。クライアント企業と共にマーケティング課題に向き合うなかで、研究・実践を繰り返しながらサービスのアップグレードや新サービスの開発に努めており、そこで得たファインディングスや事例を発信していきます。
アップデートはしましたが、TEAM JAZZのコンセプトは変えていません。「アイレップのプロフェッショナルたちが、クライアント企業や外部のクリエイターとともに、デジタルを使いながら新しいマーケティングの形を共創する」というコンセプトはど真ん中にあります。
JAZZ Studioのコンセプトテーマである「共創」には、「クライアント企業と共に悩み・考え・挑戦し、未来のマーケティングを共に創っていく」という想いがあります。これまでの3年間は、当社の強みである広告運用を軸にデジタル起点のクリエイティブやロワーファネルが他のファネルに及ぼす影響などをクライアント企業も巻き込んで研究してきました。この先も市場環境はさらに急速に変化していくと思いますが、一歩先のマーケティングを作っていくためには我々もさらに一段階スピードアップしなければならないと感じ、TEAM JAZZの活動内容を大幅にアップデートすることになりました。ウェビナー(JAZZ Live)やJAZZ Fesを通して日々の研究成果や新たな発見を発信していく構造にした、というのが今回のアップデートの目玉です。
JAZZ Fesとは何ですか?
- 木野本
- Fesという名のとおり、全JAZZ Studioが一堂に会し、研究成果や事例を集中的に発表するカンファレンスです。当社従業員はもちろん、広告主の皆さま、パートナー各社、博報堂DYグループ各社の皆様にもご参加いただき、最先端のマーケティングに関する研究成果や事例を展開します。JAZZ Fesでは、ご参加いただくマーケターに新たなファインディングスを発見してもらいたい、という想いをもって取り組んでいますので、課題を抱えて悩んでいる企業の担当者、まだ我々とお取引のない企業の担当者にも是非ご参加いただきたいと思ってます。
クライアント企業の成長を目的に、共創を加速する
最後に、TEAM JAZZの今後の展望をお願いします。
- 木野本
- 今回のアップデートでは、「企業の統合マーケティング支援を強化する」と謳っていますが、その一番の目的はクライアント企業の成長です。
成果を費用対効果だけで考えると、例えば獲得を目的とした広告であれば、より少ない広告費で効率的に目的を達成できた方が良いということになります。一方で、成長を目的とするのであれば、他の施策も含めて予算配分を最適するにはどうすればいいか、広告なのか、CRMなのか、オウンドサイトなのか、指名検索を伸ばしに行った方がいいのかという議論が生まれます。
クライアント企業の成長のために自分たちは何ができるのか。我々が持っている幅広いサービスのうち、どれが一番適合するのか。予算をどのように配分するのが最適なのか。常にそうしたことを考え、提案するのが、我々のあるべき姿だと思っています。
「クライアント企業の成長」を主語にして、その成長のエンジンとなるようなマーケティング方法の研究・開発を、これからもTEAM JAZZでおこなっていきます。
- 北爪
- TEAM JAZZの立ち上げ当初から、「デジタル時代のマーケティングをきちんと再定義していきたい」と考えてきました。その想いは今も変わっていません。
デジタル上での数字、人の動き、GoogleやYahoo! JAPANなどのプラットフォームが持っているビッグデータから、人の行動を可視化して、その人たちを動かしていく。そのために何をしていくべきなのかを起点にプランニングするということが、広告主視点で見たときの新しい可能性だと思っています。
我々アイレップは、総合広告会社でもなく、デジタル専業代理店でもありません。デジタルエージェンシーではあるけれども、デジタルだけでなくマスにも精通し、ブランディングと獲得の両方を視野に入れて戦略プランニングができる第3の選択肢でありたいと思っています。
TEAM JAZZの一番の特徴は共創です。クライアント企業だけではなく、生活者のビッグデータを持っているプラットフォーマーとも共創しながら、新しいマーケティングの可能性を追求し、世の中に発信していきたいと考えています。
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株式会社アイレップ
常務取締役CRO東京大学在籍時の起業経験を経て、博報堂に入社。2006年より博報堂全社のデジタル改革組織に参画。顧客とのエンゲージメント視点に立ったブランド戦略プランニング、およびインタラクティブ領域を中心としたROI重視のマーケティングを推進。2009年社長賞受賞。2010年よりHarvard Business School留学、2011年修了、アルムナイ資格取得。米国MarketShare社を経て、2013年よりアイレップに参画。マーケティング統括室長、コーポレートコミュニケーション本部長を経て、2018年取締役CMOに就任。メディア領域、プランニング領域、クリエイティブ領域、アドテク領域にリーダーシップを発揮。2023年より常務取締役CRO(Chief Revenue Officer/最高レベニュー責任者)に就任。
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株式会社アイレップ
取締役2008年に博報堂に入社し、ストラテジック・プランニングから、制作・メディアのプロジェクトマネジメントまで、幅広くマーケティング・広告実務に従事。2015年には、外資系PEファンドに1年間出向し、M&A・PMI実務を経験。帰任後は博報堂DYホールディングスにて、グループ中期経営計画の立案・D.Aコンソーシアム・ホールディングスのTOBに携わる。2019年よりアイレップに参画し、2022年より取締役としてマーケティングサービス部門全体を管掌。また、自らが深く経営計画・事業開発に携わってきた経験から、クライアント企業の事業課題を捉えたマーケティング戦略・施策立案を得意とする。