おすすめ検索キーワード
ヒット習慣予報 vol.354『朝モチベチャージ』
PLANNING

ヒット習慣予報 vol.354『朝モチベチャージ』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの金田です。
まだまだ寒い日が続いていますね。私は朝が弱い方なのですが、寒くなるとさらに布団の魅力から抜け出すのに時間がかかり、朝の動き出しが遅くなってしまいます…。
一方で、朝から精力的に活動している会社の同僚や友人などもおり、友人たちが朝に充実した時間を過ごしている様子を見ると羨ましい気持ちもあります。ヒット習慣予報コラムvol.191「Good Morning Start」でも紹介していたように朝の過ごし方に意識が向けられるようになってきていますが、最近でも朝の時間を自分に投資し、モチベーションをアップするための重要な時間として過ごす人が増えてきているようです。そこで今回は、「朝モチベチャージ」と名付け、これからどんなチャージ方法があるのかをご紹介したいと思います。

まずは、「朝の本気美容」です。
朝はどうしてもバタバタしてしまい、夜に比べてスキンケアを簡単に済ませてしまうという心当たりがある人もいるのではないでしょうか。しかし実は最近、朝のスキンケアに時間やお金を投資してケアをする人が徐々に増えてきているようです。例えば朝の洗顔。寝ている間の皮脂など汚れを取り除くだけでなく、肌を整えたり、くすみをオフしてくれる成分が入ったご褒美感ある洗顔で丁寧に顔を洗ってケアをする時間にしている人がいたり。他にもエイジングケアとして高機能美容液を夜ではなくあえて朝に使用し、外の刺激から肌を守るのに加えて肌の回復力を高めることでより美しい肌を目指している人もいるようです。
肌の調子や化粧ノリは、その日の自分の気分にも影響することがあるので、このように朝に本気を出してスキンケアをすることで肌自体を良くしつつ気持ちまでもアップできる実感を感じられることから、朝に本気美容をする人が増えてきているのではないでしょうか。

続いては、「朝ジャーナリング」です。
ジャーナリングはマインドフルネスの手法の一つで、下のGoogleトレンドの右肩上がりのグラフからもわかるように近年注目度が上がってきています。

(出典:Googleトレンド「ジャーナリング」で検索)

ジャーナリングは、書く瞑想とも言われ、自分の感情(ネガティブ・ポジティブ)、夢などを思いつくままひたすら書いたり、今日やらないといけないことややりたいことを深く考えず書いていく手法を指します。書き出すことで俯瞰して自分の状態を見ることができ、自分の考え、感情の整理ができるとともに自己理解によって自分の行動や思考の習慣を変えていきやすいのだとか。また、スマホなどに入力するのではなく敢えて手書きにすることでより自分の直感や感情が出てきやすい効果もあるらしく、お気に入りのノートやペンを購入して気分を上げながらジャーナリングを楽しむ人もいるようです。自分と向き合う時間を朝に作ることで一日、そして未来へのモチベーションを持つ時間として活用しているんですね。

最後は「朝おやつ」です。
おやつの時間といえば15時が定番ですが、朝食の時間帯におやつを食べる人が私のまわりでも増えてきています。お取り寄せした名店のおやつを楽しんだり、自分で作ったおやつを楽しんだりと、朝おやつの楽しみ方は人それぞれのようです。
朝おやつを行っている人からは「朝からおやつを食べるという自分のための時間をとることで心がほっとして、良い気持ちで1日を過ごせる」という声も聞かれました。
この習慣によって、朝起きるのが楽しみになったり、1日が始まる時間を幸せな気持ちからスタートできたりと、心と身体に同時に栄養をチャージできることが魅力的に感じられているのではないでしょうか。

ではなぜこのような「朝モチベチャージ」が広がりを見せているのでしょう。
ひとつは日々の努力や頑張りを労い、“自分を大切にしたい”という思いを持つご自愛文脈の潮流があると思います。これまでの“ご自愛”文脈が、単純に自分の心身を大切にして癒すご自愛だとすると、今そこから少し前に進んで、労わる・癒すだけにとどまらず前向きに自分の一日や人生を進めていく活力に繋がるようなアクティブなご自愛へとアップデートされているのかもしれません。また、効率を重視するようになっていることも影響していると考えています。タイパ・コスパのようなその物事単体の効率というよりは、たとえ朝に少しひと手間かけたとしても、そのひと手間が自分の1日や未来を支えてくれるという、少し先を見据えた“効率”を求める人が増えてきているのではないでしょうか。

最後に「朝モチベチャージ」をめぐるビジネスチャンスについて考えてみました。

「朝モチベチャージ」のビジネスチャンスの例
■朝シャワーをする際に使用する頭が冴えるヘアケア用品の販売
■早起きすると推しからメッセージがもらえる時間限定サービスの開発
■美味しいモーニングを食べながら部会や会議を行えるレストランサブスクプラン

布団から思わず出たくなるような私なりの朝モチベチャージ法も見つけていきたいと思います。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

sending

この記事はいかがでしたか?

送信
  • 関西支社第一ビジネスデザイン局第一プラニングチーム
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2017年に博報堂入社。大阪生まれ大阪育ちのマーケター8年目。ヘルシー&ビューティー関連が大好き。最近新しい“推し”と出会ってしまい、日常生活がとても活き活きしています。