戦略ブティックという新しいエージェンシーの形「Paasons Advisory」特集#3 ビジネス実践編(2/2)
どんな課題でも柔軟に対応できるビジネスモデルへの変革
広告会社では対応しきれなかった様々な形の課題に答えられるよう、サービス提供の枠組みを再構成し、それに合わせて報酬を柔軟にカスタマイズできる形にすることで、いままでカバー仕切れなかった部分にも広告会社の戦略プランナーの知恵を活用できるビジネスモデルを構築しました。その結果、前述の事例で示されたような、今まで広告会社の戦略プランナーが積極的に関与しにくかった課題にも、期間と工数次第で報酬設計を決めて取り組める柔軟なビジネスモデルを実現しました。
Cloud platformで物理的な限界を超える共創型問題解決への変革
与件を踏まえた提案という一方向のプロセスでは、物理的なやりとりによるタイムラグが発生するという限界がありました。Paasons Advisoryでは、クラウド・コンピューティング・テクノロジーを基盤システムにしたPlanning Platform Modelを構築し、クライアントとの物理的な壁を無くして、密なコミュニケーションを通じて心理的な壁も取り去ることを可能にしました。その結果、クライアントとディスカッションを重ね、問いに対する答えを一緒に導きながら、マーケットの変化にAgileに対応できる「共創型問題解決」を実現し、生産性を飛躍的に向上させることができました。
課題の構造化と鮮明な答えを提案するVisibilityへの変革
「言葉」はコミュニケーションの基盤であり、言葉の表現力という強みで様々なコミュニケーション課題を広告会社は解決してきました。しかしながら、日本語ならではのニュアンスによる認識齟齬が起きやすいという問題や、複雑な事象や課題を言葉だけでは構造的に把握しきれないといった「言語化の限界」も感じています。特に説明的な内容よりも直感的な理解を好むスタートアップ系、テック系のクライアントや、異なる言語や文化的バックグラウンドの関係者間での合意形成を求められる外資系クライアントなどをクライアントにもつ我々にとっては特に重要な問題です。「いかに直感的かつ瞬時に理解してもらえるか」をとことん工夫し、概念・構造・アイデアを「可視化する」独自のメソドロジー「Visibilitiy」を我々はもちいています。
国内企業でも増え続ける前例のない漠然とした悩み
こうした取り組みはこれまで、スタートアップ系、テック系、外資系企業など、商品、企業文化、ビジネススピードが特殊な、限られたクライアントからの要望に答えるためのものでした。しかし近年、日本の様々な産業を担う国内の大手企業からも前述のような相談が増えています。
例えば、とある国内のコンテンツプロバイダーから、ソーシャルメディアのデータを用いたシミュレーションモデルの開発を相談されたり、某自動車メーカーからは海外マーケットでのマーケティングマネジメントをゼロから考えたいと相談されたり、ある国内インフラ系企業からは新規ビジネス開発のアイデアについての相談をされるなど、これまでに前例のない依頼をいただいています。こうした依頼は、これまであまり広告会社に対して積極的になされるものではありませんでした。その一方で、その持ち込み先がコンサルティング会社なのか、システム会社なのか、調査会社なのか、判然としない内容でもあります。
漠然とした悩みと真剣に向き合う、真のパートナーへ
こうした例は、先が読めないビジネス環境のなかで、あらゆる企業が前例のない状況に対応しなくてはならなくなっていることのあらわれではないでしょうか。このような「誰に相談すれば良いのかわからない漠然とした悩み」は、この先も増えていくと考えられます。
Paasons Advisoryの役割は、まさにこのような「誰に相談したらいいのかわからない漠然とした悩みを解決してくれる相談相手」だと考えています。漠然とした悩みを可視化し、共に仮説を出し、的確に検証し、解決策を立て、素早く実行していく。それが広告ビジネスに限られる必要はありません。Passons Advisoryは、生活者発想をフィロソフィーとする博報堂ならではの「生活者のエキスパート」という専門性と、Cloud Platformを土台としたPlanning Platform Modelを掛け合わせ、クライアントからのあらゆる要望に一緒に向き合っていく、新しい形の「パートナー」をこれからも目指して行きます。
今現在ご自身の事業で漠然とした悩みを抱えている方、ぜひPaasons Advisoryまでお声掛けください!
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博報堂 リサーチャー