デジタル×アナログが必須の時代のマーケティング術3.自動車市場のプロが語る
デジタル技術によって自動車のマーケティングは大きく変わり、それに伴って消費者の自動車の選び方や買い方も大きく変化しています。マスマーケティング中心だった時代と現在の違いは何なのか。自動運転技術やコネクテッドカー、カーシェアやMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)などが普及する時代に、自動車メーカーやメディア、広告会社の役割はどのように変わっていくのか。博報堂データドリブンマーケティング局の堀内悠と大﨑涼介、博報堂DYメディアパートナーズ データドリブンプラニングセンターの石野正規、イードの森元行メディア事業本部副本部長、イードの宮崎壮人「レスポンス」編集部編集長、イードの山本ちひろメディア事業本部営業担当が語り合いました。
- 堀内
- 本日のテーマは自動車市場のマーケティングにおけるデジタル×アナログの融合についてです。自動車の買い方や選び方が変わってきている中で、デジタルメディアやデジタル広告の役割も大きくなってきています。今回は、デジタルメディアやデータと掛け算しながら、自動車マーケティングをどう変えて行くべきなのかをお話できたらと思います。イードの皆さん、自己紹介をお願いします。
- 森
- イードの森です。当社では自動車やゲーム、アニメなど専門ウェブメディアを50程運営しています。私はその全体の統括をしていて、ページビューや収益などを見ています。
- 宮崎
- 私は自動車専門メディアである「レスポンス」の編集長をしています。
レスポンスを担当してから今年でちょうど10年です。これまで現場の取材や編集などコンテンツづくりをはじめ、アプリの開発やサイトのデザインなど様々な業務を担当してきました。編集長としては2年目です。今は日本カー・オブ・ザ・イヤーの実行委員も担当させていただいています。 - 山本
- メディア事業本部で営業を担当している山本です。入社3年目です。
- 堀内
- 私は10年程自動車業界を担当しているのですが、この10年間で自動車市場のマーケティングは大きく変わったと感じています。例えば、自動車メーカーは、SNSで積極的に情報を発信しますし、自動車専門のWEBメディアも増えました。また、自動車メーカーがデータプラットフォーマーと連携するケースが増えています。つまり、デジタル上での接点が格段に増えている。そんな中、自動車専門メディアであるレスポンス編集部の皆さんは、当たり前ですが、日常的に業界横断で情報収集や取材を行い、毎日60本以上の記事コンテンツを作成されている。いわば、自動車情報のプロという存在で、そのコンテンツやユーザーのデータには、常々我々も自動車メーカーも注目しています。
私は、10年ほど前から日本車のマーケティングを長く担当していたのですが、その際は環境ブランディングを世の中にどう見せていくかという仕事が中心で、ユーザーさんやターゲットにリーチする手法も、テレビCMや店頭が中心でした。ここ数年、エコカーや環境技術・安全技術のブランディングが一段落した中で、マーケティングのテーマは、大きく変わってきています。具体的に言うと、いかにして人を店頭(ディーラー)に送客し、販売に繋げられるか?また、既存ユーザーとの継続接点をつくれるか?といった、ターゲットやユーザーに近い場所がテーマ化されています。
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博報堂 データドリブンマーケティング局京都生まれ京都育ち。2006年博報堂入社。入社以来、一貫してマーケティング領域を担当。
事業戦略、ブランド戦略、CRM、商品開発など、マーケティング領域全般の戦略立案から企画プロデュースまで、様々な手口で市場成果を上げ続ける。
近年は、新規事業の成長戦略策定やデータドリブンマーケティングの経験を活かし、自社事業立上げやマーケティングソリューション開発など、広告代理店の枠を拡張する業務がメインに。
※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。
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博報堂 データドリブンマーケティング局 第二グループ ストラテジックプラナー2013年博報堂に入社。“アナログ”な手法でインサイトワーキングなどを中心としたマーケティング支援に従事。2016年からは現職の“デジタル”を活用したデータマーケティング業務を主に担当。
アナログ×デジタルを融合したマーケティングで得意先のビジネス成長をサポートすることが使命。
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株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ ストラテジックプラニングディレクター2009年博報堂入社 2016年博報堂DYメディアパートナーズ出向~現職に至る ブランドマーケティング領域に従事。現職に至るまでに、東京のみならず中部支社・中国(北京)を経験し、トイレタリー・食品メーカー・通信・住宅・公共事業・自動車など多数のマーケティングコミュニケーション戦略構築を実施。 現在、デジタルマーケティング・アドテクノロジーといった領域を掛け合わせ、自動車・通信教育・飲料メーカー・媒体社のマーケティング基盤構築、CRM、ブランドマーケティングを統合したマーケティングを実践中。
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宮崎 壮人イード 「レスポンス」編集部編集長
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森 元行イード メディア事業本部副本部長
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山本 ちひろイード メディア事業本部営業担当