ヒット習慣予報 vol.167 『ギルトフリーフード』
こんにちは。ヒット習慣メーカーズの武藤です。
新年度が始まり少し落ち着いてきた頃でしょうか?まだ昼間と夜の寒暖差があり、夜が少し寒く感じますが、個人的には良く眠れて良い時期だなと感じています。
皆さんはいかがですか?
さて、今回のテーマは「ギルトフリーフード」です。罪悪感や後ろめたさを感じることなく食べられるものを指します。では、具体的にどんなものがあるのでしょうか?
まずは「ノンアル」(ノンアルコールの略)です。
先日、休日のランチタイムに久しぶりに会う友人と食事をした際、ノンアルのスパークリングワインで乾杯をしました。休日ではありましたが昼間ということもあり、お酒を飲むのはちょっと気が引けてノンアルを選んでみたのですが、確かにスパークリングワインの味でランチタイムの乾杯には最高でした。
お酒を飲んでないけどお酒らしきものを飲んでいる。その感覚がギルトフリーなのかなと感じました。
他にもSNSでは、昼からノンアルで居酒屋応援!、BBQでノンアル、休肝中につきノンアルなど投稿が多数ありました。
そこで、「ノンアル」とGoogle トレンドで検索してみるとやはり上昇傾向にありました。
さらに調べてみると、モック(似せる)とカクテルを合わせた「モクテル」なるノンアルカクテルがあり、お酒が飲みたいけど飲めない方や苦手な方、車を運転する方でもその雰囲気を味わえるし気軽に楽しめると感じました。
他には「スイーツ」です。
シュガーフリー、グルテンフリー、カロリーフリーでストレスフリー。スイーツがギルトフリー化してきています。「太るかもしれない」「糖質の取りすぎなのではないか」「ダイエット中なんだけど…」そんな時でも気兼ねなく食べられるスイーツが話題です。
例えば、砂糖不使用のチョコレートの甘みをドライフルーツなどで補って作られたケーキ、米粉と甘酒で作られたクッキーなどがあり、普通のスイーツと変わらない美味しさがあるとネットの反応がありました。
そして最後に「お肉料理」です。
低糖質でコレステロールフリーな大豆をベースに作られたお肉を使って作られた料理。ハンバーグ、カレー、唐揚げ、ミートソーススパゲティ、肉じゃがなどがあり、ネット検索してみてもレシピが豊富に掲載されています。
おうち時間が多くなり、料理を作る機会が増えてきた昨今。少し多めに食べても気にしなくていいような、健康にも良さそうなギルトフリーフードを作るのもいいかもしれませんね!
ではなぜ「ギルトフリーフード」が広がりつつあるのでしょうか。
一つは、欲求を押さえつけないでいいところだと考えます。
「食べたい」「飲みたい」という欲求を抑えるとストレスになりますよね。逆に抑えられたとしてもその反動で余計に食べたり飲んだりしてしまうこともあります。体脂肪や糖質、アルコールの摂取量を気にしなければならない方や、コロナ禍で外出が制限されるなど社会的にもいろいろな制限がある中、欲求を抑えるつけることなく、満足度を得られる点がいいのでしょう。
そしてもう一つは、ヘルスコンシャスの高まりが挙げられます。ヘルスコンシャスとは健康に気を使った暮らしのこと。ギルトフリーフードをみると、余計なものを加えないで食材本来のうまみを生かしていたり、麹などの発酵食品を使用するなど、おいしく食べて健康になれる、そういう魅力があるようです。
では最後に「ギルトフリーフード」のビジネスチャンスを考えました。
「ギルトフリーフード」のビジネスチャンスの例
■フィットネス会社とコラボ。運動して小腹が空いたときに食べるギルトフリースイーツを作る。
■スーパーマーケットにギルトフリーフードコーナーを作る。
■ペット用のギルトフリーフードおやつを作る。
など
もちろんギルドフリーフードだからと言って大量に摂取してしまうのは禁物です。がまんすることなくおいしく適量を心がけながら楽しみたいものですね!
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
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博報堂 統合プラニング局 ヒット習慣メーカーズ メンバー音楽業界から広告業界へ。
旅、映画、音楽が大好き。
最近は、月1回温泉に入ることを目標にしています。