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博報堂DYグループとCasteeが解く、データドリブン時代の「バズ」を生み出すフルファネル戦略
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博報堂DYグループとCasteeが解く、データドリブン時代の「バズ」を生み出すフルファネル戦略

昨今のデジタルマーケティングは、ネットやSNSで”様々なコンテンツに触れる機会が増えて、何を見てもすぐに飽きてしまう”傾向がある生活者に向け、”刺さる”クリエイティブを大量に、しかも素早く生み出すことが急務となっています。この課題に対し、博報堂DYグループは独自の「生活者発想」と、スタートアップの革新的なテクノロジーを融合させることで、インフルエンサーマーケティングを真の「運用型」へと進化させようとしています。
本記事では、成果報酬型でインフルエンサーマーケティングを提供する「Castee」の経営陣をお招きし、クリエイティブの生産性と成果を向上させる仕組みを解説します。費用対効果を最大化する「運用型」の価値と、今後の博報堂DYグループとの協業の未来について深掘りしていきます。

●    Castee 代表取締役CEO 大竹 慎太郎
●    Castee 取締役COO 児玉 悠佑
●    Hakuhodo DY ONE  インフルエンサーマーケティング本部 サービスデザイン局 局長 原 悠介
●    博報堂DYホールディングス 戦略投資推進室 マネジメントプラニングディレクター / 博報堂DYベンチャーズ ベンチャー・キャピタリスト 村上 佑太

Part 1:インフルエンサーマーケティング市場の最前線—なぜトップクリエイターとミドル・マイクロクリエイターの組み合わせが”勝ち筋”なのか?

村上
博報堂DYベンチャーズは2024年11月に、成果報酬型インフルエンサーマーケティングプラットフォームを展開するCasteeに出資しています。本日はCasteeと博報堂DYグループとの連携事例やこれからの未来ついてお話できればと思います。
まずは、博報堂DYグループのインフルエンサーマーケティングを牽引するHakuhodo DY ONEの原さんから、現在のインフルエンサーマーケティング市場の動向と、企業が直面している課題、そしてその市場の成長性についてお話しいただけますでしょうか。
はい、皆さんも以前と比較して「インフルエンサー」という言葉を耳にする機会が増えていると感じているのではないでしょうか。ここ数年、インフルエンサーマーケティング市場は急速に成長しています。2024年は見通しで860億円規模、Web広告市場よりも高い成長率で拡大しており、2029年には1,600億円規模に達するとの予測もあります。活用されるプラットフォームはInstagramやYouTubeを始め、近年はTikTokやYouTube Shortsが増えています。

この成長の背景として考えられる要因はいくつかありますが、一番は「SNSきっかけでの購買行動の拡大」ではないでしょうか。SNSで商品を知り、SNSで商品を検索し、SNSで商品を理解し、購買する。SNSは現代の生活者にとって無くてはならないツールになっています。このような現代社会におけるインフルエンサーマーケティング施策では、クリエイター投稿の質と量を、フルファネル(認知から獲得まで)で両立させることが重要になってきます。
従来のインフルエンサーマーケティング施策では、トップクリエイターを活用した認知施策と、ミドル・マイクロクリエイターを活用した獲得施策は別の施策として実行されることが多かったように感じます。しかし、認知から購買までがSNSで完結する昨今では、認知施策から獲得施策までひとつながりでプランニングしていくことが重要です。Hakuhodo DY ONEではこのフルファネル型のプランニングを強化しています。

村上
原さん、ありがとうございます。つまり、インフルエンサーを起用してマーケティング施策を行うときはトップクリエイターとミドル・マイクロクリエイターの組合せが重要ということなのでしょうか。
はい。これまで数多くの施策を担当する中で見えてきた傾向があります。トップクリエイターを活用すると生活者の関心層のみならず幅広い層へ認知貢献ができますがエンゲージメント率はやや低くなってしまいます。一方で、ミドル・マイクロクリエイターはより生活者との距離が近く、エンゲージメントへの貢献が期待できます。これらを組み合わせてプランニングすることが現代のインフルエンサーマーケティングの1つの勝ち筋になると考えています。
村上
なるほど、確かにそうですね。インフルエンサー施策を単なるPRで終わらせず、クライアントの事業成長のエンジンとして組み込み、インフルエンサーの特性とその先にいる生活者の熱量を汲み取ることが求められているわけですね。この課題を解決するために、Casteeはどのようなソリューションを提供されているのでしょうか。大竹さん、児玉さん、お願いします。

Part 2:Casteeの革新性— 「成果報酬型」と「公募制」で実現する、クリエイターの「自発的な熱量」

大竹
私たちは、インフルエンサーが持つ「クリエイターとしての熱量」を、クライアントの「マーケティングの運用資産」に変えるソーシャルコラボレーションプラットフォームを提供しています。これは、クリエイター同士のCtoCコラボレーションと、企業とのBtoCコラボレーションの両方を可能にする非常にユニークな仕組みです。
Casteeの強みはその「熱量の引き出し方」と「運用の効率化」にあります。私たちは、TikTokを中心とした国内最大規模のクリエイターネットワークを保有しており、その核は公募制というシステムです。

児玉
私たちのプラットフォームでは、企業からの一方的なオファーではなく、その案件にクリエイター側が「心からやりたい」と手を挙げてもらう公募制を主軸としています。これにより、そのクライアントやブランドへの愛や熱意を持ったクリエイターが選定され、結果的に質の高いコンテンツで訴求することができます。
さらに、成果報酬型の料金設計を採用しているため、フォロワーの規模に関係なく、バズを起こした動画、つまり生活者に届いた動画が正当に評価されるため、クリエイターは本気でコンテンツの制作に取り組みます。
大竹
この成果報酬型というインセンティブ設計こそが、従来のインフルエンサーマーケティングとの大きな違いになります。また、プラットフォーム上でクリエイターが創作活動に専念できる環境を整備することで、結果的にクライアントの課題における成果の最大化にも繋がっていると考えています。
村上
素晴らしいですね。具体的な協業事例もご紹介いただけますでしょうか。
児玉
協業事例は多岐にわたりますが、代表的な成功事例として某予定管理サービスを展開しているクライアントの認知施策の事例を紹介します。インフルエンサーを活用したSNS上でのコンテンツ配信において、再生数200万回以上が目標だったのですが、結果として500万再生を突破し、達成率200%超を記録することができました。成功ポイントとしては、Casteeを活用し熱量の高いミドル・マイクロインフルエンサーをキャスティングしたことで、クリエイターそれぞれの独自性を発揮したコンテンツ訴求を行うことができ、視聴者の興味関心や共感を引き出せたと考えています。

Casteeの仕組みで生まれた熱量の高いクリエイティブを、データ解析にもとづきほかの広告クリエイティブとしても利活用することができるのもいいですよね。認知のみならず獲得施策にも活用できる点、まさにフルファネルでのインフルエンサーマーケティングプランニングの骨格の一つになると思います。

Part 3:博報堂DYグループとCasteeがデザインする、マスと融合したフルファネル・マーケティングの未来

村上
博報堂DYグループとCasteeの共創が、今後どのような未来を描き、インフルエンサーマーケティングを導いていくのか、お話しいただけますでしょうか。
児玉
博報堂DYグループと協業することで、インフルエンサーマーケティングの役割を「認知」から「獲得」まで、フルファネルで機能させることを可能にできると思っています。デジタルマーケティングというドメインの中でも今後インフルエンサーマーケティングの役割や活用幅は拡大していくと考えているので、ぜひ博報堂DYグループと一緒にさまざまなクライアントの課題解決に貢献していきたいです。
児玉さん、ありがとうございます。博報堂DYグループにとって、Casteeとの連携はフルファネル型プランニングを強化する上でも必要不可欠なパートナーだと私も考えています。Casteeで集まるクリエイターは、商材に対して高い熱量を持っており、その高い熱量のままコンテンツを投稿してくれるため、通常のキャスティングで行うPR施策よりも高いエンゲージメントが期待できます。また、公募型と聞くと、「どんなクリエイターがどんな投稿をするかわからない」といった点から、一見リスクを感じる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、Casteeに登録されているクリエイターはコンテンツの質が高い方ばかりですし、むしろ従来のプランニングでは想像できないような新しいクリエイターや新しい視点のコンテンツが生まれることに繋がります。そこがCasteeの大きな魅力だと感じています。Casteeとの連携は、私たち博報堂DYグループが提供するマーケティングソリューションにおいて、クライアントの事業成長を支える重要なピースになると考えています。
大竹
原さんが話してくれた内容はもちろんですし、私たちのビジョンは日本国内にとどまらず海外展開も見据えています。加えて、アニメ・ゲーム・TV番組などさまざまなIPやデジタルコンテンツともコラボレーションできる仕組みを開発していきたいと考えています。グローバルで戦えるソーシャルコラボレーション領域のリーディングカンパニーを目指し、私たちが掲げる大きなビジョンを博報堂DYグループとともに切り開いていきたいと思います。

村上
みなさん、ありがとうございました。本日の対談を通じて、インフルエンサーマーケティングはトップクリエイターだけではなくミドル・マイクロクリエイターの「熱量」を掛け算することが重要であり、フルファネルでのプランニングが求められていることが改めて確認できました。この領域は、まだまだ大きな可能性のある非常に戦略的な領域へと進化しています。
博報堂DYグループとCasteeはまさにこの進化の最前線に立っていると感じています。今後も協業を促進しながら、新しい未来をともに創造していきましょう。
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  • 株式会社Hakuhodo DY ONE インフルエンサーマーケティング本部 サービスデザイン局 局長
    2013年デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(現 Hakuhodo DY ONE)に新卒入社。YouTubeやTikTokをはじめとする動画メディアのセールスおよび商品開発に長年従事。2019年からインフルエンサーマーケティング領域に携わり、2025年、現組織にてHakuhodo DY ONEのインフルエンサーマーケティングにおけるサービス開発の責任者を務める。
  • 大竹 慎太郎
    大竹 慎太郎
    株式会社Castee 代表取締役 CEO
    1980年生まれ。2003年サイバーエージェント新卒入社、SBIグループ、Speeeを経て、2012年トライフォートを創業、代表取締役CEO就任。その後M&A、MBO、合併を経てTrys設立、代表取締役社長CEO就任。2021年M&Aで売却。2022年3月Casteeを創業、代表取締役CEOに就任。
  • 児玉 悠佑
    児玉 悠佑
    株式会社Castee 取締役 COO
    1982年生まれ。2005年サイバーエージェント新卒入社、社長アシスタントやサイバー・バズなど子会社2社の取締役を歴任。本体にて広告配信プロダクト責任者としてマネジメントや新規事業立ち上げに従事。AppBrew執行役員、franky取締役を経て、2024年2月Casteeに参画、取締役COOに就任。
  • 博報堂DYホールディングス 戦略投資推進室 事業連携推進グループ
    マネジメントプラニングディレクター
    (兼)博報堂DYベンチャーズ ベンチャー・キャピタリスト
    2015年に大手証券会社に新卒入社。リテール営業や、IPOコンサルタントとして上場アドバイザリー業務に従事。2019年より博報堂DYベンチャーズの創業メンバーとして参画し、現在は事業連携業務をメインにキャピタリストも兼務。

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