2021.10.19 ヒット習慣予報 vol.191 『Good Morning Start』 #SNS #検索データ #ヒット習慣予報 #トレンド 朝晩だいぶ涼しくなりましたが、皆さん、いかがお過ごしですか。 私は、もともと朝は強い方だったのですが、最近朝が涼しいこともあり、より一層、朝早く起きるようになってきております。最近の朝くらいの気候が一番好きなのかもしれません。 さて今回は、そんな朝の過ごし方の変化に着目してみようと思います。 かつて、「朝活」が注目を集めていましたが、最近でも「朝」への注目度が高いことが、以下のGoogleトレンドを見ていただくと、よくおわかりいただけるかと思います。 出典)Google トレンド(「朝」で検索) 「朝活」とは、朝に活動することをいい、単に早起きして1日の活動時間を前倒しするだけでなく、自分の趣味やスキルアップのために、仕事や学校に行く前の時間を有効活用し、生活を充実させることを示しています。 こう聞くと、なんだか、リア充とか意識高い人がやってそうだな、と思ってしまうのですが、最近では、朝という時間に限らず、1日をより充実した生活にするために、朝を活用しよう、いい一日をスタートさせよう、という動きが、多くの人の行動に出てきているように感じます。それを、今回は「GOOD MORNING START」と名付け、これから事例をいくつかご紹介していきたいと思います。 まずは、「太陽による快適な目覚め」です。 朝起きるのがなかなか辛くて、いつも目覚ましのスヌーズ機能に助けられている、なんて人も多いと思います。そんな人におすすめしたいのが、この「太陽による快適な目覚め」。朝起きて、朝日を10~30分程度浴びることは、脳を目覚めさせるのにとても有効だと言われています。体を動かすための幸せホルモンが大量に分泌され、脳がはっきりと目覚めるようです。その快適な目覚めを実現させるために、ある時間になると自動で開くスマートカーテンや、太陽光のような光で目覚まししてくれるアラーム、というような商品なども出てきており、今後ますます、「太陽による快適な目覚め」には、注目が集まっていきそうです。 続いては、「モーニング部」です。 緊急事態宣言もあけて、夜に友達と飲みにでかける、なんて人も最近は増えてきているかもしれませんが、まだまだ時間制限があったり、自粛意識があったりで、なかなかでかけていない、という方もいらっしゃると思います。そんな人達が着目したのが「モーニング」。いつもは夜に会っていた友達と、朝に会って、普段はあんまり食べないような贅沢な朝ごはんを食べる。といった行動です。朝ごはんを贅沢に食べる、って言っても、友達と夜に飲みに行っていた金額よりは安かったりするので、割と気軽に行けるようです。また、コロナがあけたら、などを理由になかなかリアルで会えなかった友達と会うことができ、一日をいつもよりちょっといいスタートを切ることができているようです。そのため、高級ホテルとかでも、最近ではモーニングメニューがこれまで以上に充実してきているようです。 最後は、「朝ダイエット」です。 朝の時間を有効活用するべく、朝にトレーニングしたり、朝にヨガしたり、といった人が増えてきているらしいです。それだけだと、これまでもあったよね、という感じだとは思いますが、身体を動かすことに加えて、食事の視点でも朝が注目されているようです。それは、ダイエットの敵と言われがちな炭水化物を、朝にしっかりたべるようになってきているとのこと。また、それに加えて、時間栄養学の視点で、朝ごはんを食べてから12時間以内に夕ご飯を食べると良いと言われているようです。朝食は学力や体力にも影響を及ぼすと言われており、朝に炭水化物をとることはその日のエネルギーにつながるようです。また、朝ごはんから12時間以内に夕ご飯も済ませることで、心身の活動のリズムを最適に保つことができるようです。 では、なぜ「GOOD MORNING START」が注目をあつめるようになってきているのでしょうか。その理由を大きく2つあると思います、1つ目は、「心身を整えたい」ということ。コロナの影響もあり、働き方や生活リズムが大きく変わってきていると思います。その中で、これまでの生活と異なり、心身が乱れてしまっている、という人もいるかと思います。それを乱れた状態のままではなく、ちゃんと整えておきたい。整えることで、一日の始まりを良くしたい、ということなのかもしれませんね。そして、2つ目は、「できるだけ手軽に始めたい」ということ。なんだか朝から頑張らなきゃいけなかったのが、これまでの朝活かと思いますが、今回ご紹介した朝活は、誰でもすぐ手軽に始められる、できちゃうのかな、と感じております。それもあってか、これまでの朝活から、より多くの人たちが取り組みやすい「GOOD MORNING START」へと変わり、注目を集めるようになっているのではないでしょうか。 「GOOD MORNING START」によるビジネスチャンスの例 ■朝の目覚めに特化した賃貸住宅サービスの展開 ■高級レストランのモーニングサービスの展開 ■決まった時間に必ず届く、その時間に食べることをおすすめする ダイエットご飯のサブスクサービスの開始 など 改めて、朝の時間がとても大事だと感じさせられ、朝早く起きても、朝ごはんをないがしろにしている自分の生活を改めて見直さなきゃいけないな、と感じた次第でしたので、まずは、朝ごはんを食べることから始めてみようと思います。 ▼「ヒット習慣予報」とは? モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。 感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。 この記事はいかがでしたか? 送信 楠田 勇輝 関西支社 第一ビジネスデザイン局第一プラニングチーム ヒット習慣メーカーズ メンバー 2011年 博報堂に入社。 入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。 この記事に関するお問い合わせはこちら 前の記事 に戻る 次の記事 に進む バックナンバーはこちら