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ヒット習慣予報 vol.190『買い物カゴシェア』
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ヒット習慣予報 vol.190『買い物カゴシェア』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの植月です。
秋といえば、色んな代名詞がついていますが、みなさまどんな秋を過ごしていますか?
私は毎年食欲の秋が猛威をふるっているのですが、今年はそれに爆買いの秋も加わり、お財布事情がとても心配な今日この頃です。
今回のテーマは、そんな買い物についてです。題して、「買い物カゴシェア」。これは、買い物において、決済をする前の段階で何を買う予定かをSNS等で周囲と共有することです。そうすると、事前に周囲の人が実際に試したい/リピートしたいと思っているおすすめ品を知ることもできるので、それを参考にした買い物ができます。

実際に、買い物の際にSNSを参考にする人は多く、特に10代では7割、20代では6割と若い世代で特にその傾向が強いことが分かります。

出典:ゼネラルリサーチ株式会社『【2021年最新】SNSの動向調査』
https://general-research.co.jp/report33/

具体的シーンとして、【ECサイトのセール】があります。
ECサイトでは事前にセールのタイミングが決まっていることが多いため、セールが始まる前に、セール時に買っておくべきものが何かを周囲とシェアし合うのです。その際には、自分の買い物カゴのスクリーンショットを取り、実際に自分も買おうとスタンバイしていることをシェアする方も多いです。

他にも【ふるさと納税】の買い物カゴシェアがあります。
ふるさと納税も利用者が年々増えていますが、どんな返礼品のどこの地域に寄附をするか?という情報をシェアする人も増えてきました。毎年同じ返礼品を申請している方もいるので、昨年の返礼品の感想とともにリピート宣言をする方もいます。そして、その内容を見て自分もその地域に寄附をしてみようと考える人も出てきます。

また、オフラインの事例として【遠出しての大型スーパーでのまとめ買い】があります。
車でないといけない遠めの大型スーパーで買う予定の商品をSNSでシェアする方もいます。そうすることで、“そこのスーパーに行くなら、この商品もおすすめだよ”“前そのスーパーで○○買ったけど良かったよ”といった周囲からのおすすめ情報をもらうこともできるのです。

では、なぜ「買い物カゴシェア」が増えつつあるのでしょうか?
理由は大きく2つあると考えられます。
1つ目は、商品数の多さです。特にECサイトが台頭してきたことで、誰もが瞬時に無数の商品にアクセスできるようになりました。また、大型スーパーも同様に把握しきれないほどの商品があります。そんな中で、周囲が実際に買っている本当にいい商品は何か?を知りたいという気持ちが買い物カゴシェアの情報交換に至ったのではないでしょうか。
2つ目は、お得な購買チャンスを逃したくないという意識です。“セール”“なかなか行けない大型スーパーへの遠出”等のお得に買い物ができるチャンスは限られているからこそ、買っておかないと後々後悔しそうな商品を確実に押さえておきたいという気持ちもあるのかもしれません。

最後に、「買い物カゴシェア」のビジネスチャンスとしては下記のようなことが考えられるのではないでしょうか? 

「買い物カゴシェア」のビジネスチャンスの例
■ECサイトで、買い物カゴを丸ごとシェアできる「URL発行ツール」をつくる。
■各ECサイトの購買希望商品ランキングをまとめて閲覧できる「買い物カゴアプリ」をつくる。
■自分の買い物カゴにある商品一覧を、一枚絵にできる「画像編集ツール」をつくる。

私は最近スキンケア用品迷子なので、早速次のコスメ用品セールのタイミングで知人の買い物カゴをのぞかせていただこうと思っています。皆様も周囲の買い物カゴ、参考にしてみてはいかがでしょうか?

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • 第一ブランドトランスフォーメーションマーケティング局
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2017年 博報堂に入社。
    5年目のマーケターとして、社会の荒波に揉まれながら、新たな潮流をつくることを夢見て奮闘中。買い物は好きなのですが、圧倒的センスのなさで商品を使いこなせないので日々悩んでいます。