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ヒット習慣予報 vol.293『会員消費』
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ヒット習慣予報 vol.293『会員消費』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの佐藤諒平です。
最近よく太ったね、と言われます。事実太りました。見事なリバウンドをかましてしまい、またダイエットに勤しむ日々を送っています。(食欲の秋で太ってしまった同士のみなさん、がんばりましょう)

そんな食い意地張った私ですが、最近は飲食店を探すときに、料理自体も勿論ですが、お店の雰囲気を気にしています。一人で行くとき誰かと行くとき問わず、せっかくならゆっくり食事を楽しみたいと思うからなのですが、ふと気になって調べてみると、飲食店を探す際に「ゆっくりできる」という言葉を付けて探している人が多くなっていることが分かりました。

出典:Googleトレンド(「フード、ドリンク」ジャンルでの「ゆっくりできる」の検索)

また、さらに調べていくと、このようなお店での過ごしやすさも重視する生活者の間で、昨今「会員制」のお店が人気という情報をキャッチしました。従来は、高級そう、ハードルが高いといったイメージがあった会員制ですが、最近は従来とは少し違った文脈で増加してきているようです。
会員制の大型スーパーなどもかなり浸透しましたが、さらに昨今人気になっている新しい会員制に着目し、ご紹介をさせていただきます。

まず一つ目は「カジュアル会員制バー」
会員制バーは以前からあるでしょと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでご紹介するのは「カジュアル」がポイント。従来の高級なイメージの会員制とは少し異なり、ノンアルコールバーやパフェ専門バーなど、カジュアルなイメージをもつ分野のバーが注目されています。会員以外に住所非公開を徹底しているバーもあり、ハードルが高くない、でもしっかり会員の特別感を感じられる というところが人気のようです。

二つ目は「会員制菓子店」
洋菓子・和菓子問わず、一見さんお断り、会員にならないと訪問や購入注文ができない、というようなお菓子店が注目されています。とっておきの自分へのご褒美として食べたい! そんな憧れから話題になっている側面もあるかもしれないですね。満足度が高く会員もたくさんリピートするため、中には新会員の募集すらいつになるか分からないというお店まであるようです。

三つ目は「会員制書店」
最後は飲食以外の分野からご紹介です。
昨今は電子書籍を使う方、あるいは紙の本でもネット購入だという方が多いですが、この会員制書店はリアルにある良さを生かした特徴を持っており、「本好きの会員がリクエストしたからこそのラインナップ」「会員同士がおすすめし合う書置きや、会員が参加できる読書会がある」といったことが人気のポイントです。新しい本や人とのつながりを創出する素敵な会員制ですね。

ここまで事例をご紹介しましたが、なぜ昨今このような(お店を都度調べ予約するようなかたちではなく、)会員になり特定のお店を利用する生活者が増えてきているのでしょうか。
ひとつは、生活者の「失敗したくない」志向が強まっていることが関係しているのではないでしょうか。消費行動やエンタメの楽しみ方において失敗を強く嫌うというのが昨今の生活者の特徴として語られています。  この会員制のお店の人気も、お店がたくさんできては消え選ぶのが大変になっているなか「せっかく外出するなら失敗したくない」という生活者に、会員制が持つ「品質が保証されている」「各店の考えに共感した限られた人で安心して過ごせる」といった特徴が合致したことによるのではないか、と考えます。
また、サードプレイスの需要の高まりも理由のひとつとして考えられます。生活者が自宅でも職場でもない、気分を変えられるようなサードプレイスを求めているという話はコロナ禍で注目されていましたが、コロナ禍が明けてその需要の受け皿として会員制のお店が好まれるようになったのではないでしょうか。

最後に、「会員消費」をめぐるビジネスチャンスについて考えてみました。

「会員消費」のビジネスチャンス例
■会員たちで選定したマニアックな作品を上映する完全会員制の小型映画館をオープンする
■朝ごはんをしっかり食べたい人に向け、カフェで会員制のモーニングサービスを展開する
■アーケードゲームを心置きなくやりこみたい人に向けた会員制ゲームセンターをオープンする
など

自分の居場所をもう一つつくる、そんな考え方であたらしいお店の会員になってみるのはいかがでしょうか。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • 新潟博報堂│博報堂 第一ブランドトランスフォーメーションマーケティング局
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2020年 新潟博報堂に入社。2023年より博報堂第一ブランドトランスフォーメーションマーケティング局にて、一人前のマーケターを目指して修行中。万年ダイエッターとしても修行中。