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ヒット習慣予報 vol.283『家族の楽学休暇』
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ヒット習慣予報 vol.283『家族の楽学休暇』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの武藤です。

いやー今年の夏も暑かったですね!そしてまだ残暑が続いています。
9月もすでに中頃。シルバーウィークが見えてきました。夏休みの余韻がまだ抜けきれていない子どもたちにとって、まずはシルバーウィークまでがんばろう!と近くの連休までがんばる目標を立てて自分を奮い立たせる人もいるではないでしょうか。
とそんなお休みですが、先日自治体が始めた、家族といっしょに学ぶことを前提とした子どもの平日休みに関するニュースが話題となっており、今回はテーマを「家族の楽学休暇」(家族みんなでお休みして楽しく学ぶこと)としてどんな取り組みが広がってきているのか見ていきたいと思います。

まずは「ラーケーション」です。
ラーケーションとは「学習(ラーニング)」と「休暇(バケーション)」を組み合わせた言葉です。どのような取り組みかというと、保護者等の休暇に合わせて年に3日まで取ることができ、家族で計画を立てて学校に届け出をし、校外で体験や探究の学び・活動を行うというもの。校外での自主学習活動であるため、子どもは学校に登校しなくても欠席とはならないそうです。

googleトレンドで「ラーケーション」の動向を調べてみても右肩上がりで注目されていることがわかります。

出典:googleトレンド 検索ワード「ラーケーション」

他の自治体でも「たびスタ」といったラーケーションと似たような取り組みが始まっています。たびスタとは、「旅」と「学習(スタディ)」を組み合わせた言葉です。こちらの自治体は観光業従事者が多い地域であり、週末に家族との時間が持ちにくい家庭が多く存在するため取り組みがスタート。平日の家族旅行を推奨し、旅育の推進と平日や閑散期の観光需要のシフトによる地域経済の活性化を目指しています。旅行先は市外が条件で、年度内に3日までとなり学校行事以外に取得できます。教育活動の一環と捉えられ、こちらも校外活動として欠席とはならないそうです。
たびスタを実施している地域の市内ホテルで働くパパへのインタビューで「すごく良い取り組みだと思う。子どもたちと外に遊びに行き充実した時間を作れば、また仕事をさらに頑張ろうという方向に向かう」とおっしゃっていました(※)。家族との時間が増えるいい取り組みですね。
※出典:FNNプライムオンライン「学校休んで家族旅行OK「たびスタ休暇」 観光業従事者が多い温泉地・別府で新たな取り組み 大分」https://www.fnn.jp/articles/-/580163

そして他には「キッズウィーク」という取り組みもあります。
学校の夏休みなどの長期休業日を分散化することで、家族が一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出しやすくするための取り組みです。
例えば、夏休みを短縮し(夏休み最初の平日2日間と夏休み最後の平日3日間)平日5日間を秋の連休に並べ、家族で長期休暇の取得が可能になるなどです。

出典:国土交通省観光庁「キッズウィークについて」 https://www.mlit.go.jp/common/001269287.pdf

このように「家族の楽学休暇」が広がりつつある理由は何でしょうか。

一つは平日に罪悪感なしにお休みできる特別感と幸福度アップです。平日は観光地や交通などの混雑も緩和されゆっくり学ぶことや観光することができますよね。家族と一緒に体験しながら学べるチャンスが増えれば勉強へ前向きになれることが期待できますし、次は何をしようか。どこへ行こうか、あれもやってみたい!と想像も会話も膨らみます。特に子どもと休みの合わない家族にとってはいっしょに過ごせる時間が増えるだけでもうれしいのではないでしょうか。
そして他には最近注目されつつある「旅育」です。旅先で得られる経験を通じて多くのことを学び、こどもの心や人間性の成長を促すこと。特に3歳から9歳ごろまでの子どもの脳は成長が著しいそうで、旅先の肌で感じた経験は脳に良い影響があるのではないかと考えられています。実際に体験してみることで自分の好きなこと得意なことがわかるきっかけにもなりますね。

では最後に、「家族の楽学休暇」のビジネスチャンスを考えました。

家族の楽学休暇のビジネスチャンスの例
■平日に休めることを活かして興味のある業種の1日会社員体験。
■ラーケーション、たびスタ限定割引のチケットブック発売。
■休んだ日に行われた授業のフォローアップアプリの開発。
など

調べていけばいくほど私が小学生の時にあったら良かったのになと思います。知らなかっただけかもしれませんが、今の時代の方が体験して学べる場が多いような?うらやましくてなりません。この制度、絶対活用すべきだなと思いました。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • ミライの事業室
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    旅、映画、音楽が大好き。
    あまりにも夏が暑かったせいかバテ気味です。体のことを考えて乳酸菌活始めました!そして顔のたるみはほほの運動効果が徐々に現れていますが「あれ?やせた?」と言われていないのでまだ続けています。