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BtoBスタートアップ企業の事業成長を共に目指す ―セレブリックス発「Start-up Business Growth」の提供価値
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BtoBスタートアップ企業の事業成長を共に目指す ―セレブリックス発「Start-up Business Growth」の提供価値

博報堂グループの営業・販売支援を専門とするセレブリックスが、BtoBスタートアップ企業向けの事業成長支援サービス「Start-up Business Growth」を開発し提供を開始しました。
多くのBtoB企業の営業支援を行ってきたセレブリックスが、なぜスタートアップに特化した成長支援を手掛けるに至ったのか。博報堂でビジネス開発を担う栗原が、本サービスの開発を担当したセレブリックスの影森と能村に、開発の背景やスタートアップ企業に見られる課題やニーズ、支援で実現したいスタートアップ企業の未来について聞きました。

影森 太一 株式会社セレブリックス マーケティング統括部 部長(写真右)
能村 和徳 株式会社セレブリックス マーケティング統括部 アカウントセールスDiv. マネージャー(写真左)
栗原 清 博報堂 ビジネス開発局 GM(写真中央)

再現性のある営業ノウハウで成果を上げる

栗原
2017年1月にセレブリックスと博報堂プロダクツが業務資本提携を結んでから、もう5年経つのですね。今年4月から創業25期目に入られたのだとか!
影森
はい。セレブリックスは1998年に創業し、営業の困りごとを何でも解決する「営業の総合支援会社」として、「企業の“顧客”をつくる」をビジネスコンセプトに事業を広げてきました。例えば、「アポがとれない」「クロージングがうまくいかない」という営業現場での課題や、「営業担当者の教育・採用がうまくいっていない」「営業の仕組み化ができていない」などの組織運営面でのご相談にも向き合っています。
能村
ご依頼の内容としては営業代行が多く、セレブリックスの社員がクライアント企業の営業として商談からクロージングまで担います。これまで支援した企業は約1200社、12000サービス以上にのぼり、スタートアップから中小、大手企業まで幅広くお取引きしています。
栗原
1200社とはすごいですよね。セレブリックスは営業コンサルティング業として初の上場企業でもありますが、クライアントから選ばれてきた強みはどこにあると思われますか。
影森
営業代行・営業コンサルティング領域で創業したパイオニア的な存在だったので、当時はまだライバルが少なく、比較的実績が積みやすかったということはあると思います。日本で初めて成果コミット型で事業をスタートして、実績を重ね少しずつ信頼を得てきました。

その実績を支えているのが、“成果を上げる営業”を科学したデータドリブンな分析力です。営業は担当者の勘やセンスに頼りがちですが、セレブリックスには営業プロセス管理と振り返りノウハウが網羅されたマニュアルがあります。受注に至らないのには必ず理由があり、その要因を取り除くことができればうまくいく。その営業ノウハウを共有し、誰もが再現できる仕組みになっているんです。

グループのソリューションを組み合わせ、あらゆる課題に応える

栗原
なるほど。営業活動の緻密な分析とノウハウの共有によって、誰でも営業成果が出せるようになるんですね。
そのセレブリックスのノウハウが凝縮されたものが、今回お二人が開発にかかわった「Start-up Business Growth」(以下、SBG)なのですね。具体的にどういったサービスなのか教えてください。
影森
BtoBのスタートアップ企業に特化した事業成長支援サービスで、ビジネスを拡大していく上であらゆる課題の解決を支援する取り組みです。
営業代行だけでなく、マーケティング、カスタマーサクセスなど、クライアントの課題に応じて博報堂グループで連携し、各領域の専門家の知見を結集してビジネスの拡大をサポートしていきます。
栗原
セレブリックスが強みとしてきた営業代行以外にも領域を広げたのは、どのような背景があったのでしょうか。
影森
セレブリックスでは、「Be The HOPE ~営業のその先を考える~」というパーパスを掲げていて、「クライアントの希望になれているか」が事業を進める上での判断基準となっているのですが、スタートアップ企業の方と接する中で「営業コンサルティングや営業代行の支援だけでは、彼らの希望は満たせない」と思うようになりました。
スタートアップ企業は人材が限られる中、やるべきことが山積です。Webマーケティング、広告プロモーション、セールステック、カスタマーサクセス……領域を超えて一気通貫の支援をすることがクライアントの本当の課題解決につながると考え、SBGの開発に至りました。
能村
営業代行を担っているからこそ、営業活動の前後にあるマーケティングやカスタマーサクセスなどでの課題がわかり、営業の不調の原因が見えてきました。博報堂グループが持つ各領域の知見やノウハウを活用することで、BtoBスタートアップ企業のビジネス全般をご支援できるのではないかと考えました。
栗原
私自身、スタートアップ企業に出向した経験があるので、課題山積というのはよくわかります。
具体的にどの領域に課題を感じているケースが多いのでしょうか。
影森
マーケティング領域に課題を感じておられる企業が多いですね。潤沢な資金がなく、自社の認知度もまだ高くなく、発信力もない。効果的なマーケティングをしていくためにはどうすべきか、顧客接点をどう増やすべきか、またもっと具体的に、イベントを行いたいけれどやり方がわからない、イベントで獲得したリードをどう売上につなげていくべきかわからないといったご相談をよく受けます。こういった課題には、博報堂グループの知見を掛け合わせてお応えできると思っています。
能村
クライアントの社内で、マーケティング部門と営業部門のコミュニケーションがとれていないという課題もあります。マーケティング部門と営業部門それぞれから相談を受けていると、施策に一貫性がなく、顧客データなども社内にバラバラに散らばっていると感じることがあります。
逆にうまくいっている企業は、両者の垣根がなく、マーケティングと営業をつなぐインサイドセールスがきちんと機能している。スタートアップでは役割分担が明確になっていないところも多いですが、「同じ目的に向かって情報共有できている」状態を目指すのが、SBGのゴールの一つでもあると思います。

社内と社外の視点でクライアントの業務を俯瞰する

栗原
セレブリックスはこれまで、スタートアップから大企業まで幅広く支援をしてきた実績がありますが、今回スタートアップ企業に特化しているのはなぜでしょう。
影森
これまでもスタートアップを支援する機会は多く、特にセールステックやHRテック、マーケティングテックなどSaaS型サービスを提供する企業のサポート実績が豊富です。そのためBtoBスタートアップ企業の課題への理解が深く、もっともバリューを出せる領域だと考えました。
能村
スタートアップ企業は各部門が自由にそれぞれの裁量でどんどん動くことで変化に柔軟に対応でき、成長も早いのですが、反面多くの”バラバラ“を抱えています。施策が連動しておらず部分最適になっているので、SBGで窓口を一本化し、マーケティングと営業の連携やインサイドセールスの強化などを支援しながら全体最適を図りたいと考えています。
マーケティング領域では広告・PR戦略の構築から実行、イベントの実施といった認知向上・興味喚起施策、また営業領域では顧客獲得からクロージング、さらにはその先のカスタマーサクセスと、スタートアップ企業に必要なあらゆる機能を提供していきます。
栗原
慢性的に人が足りないスタートアップでは、外部に頼りたいというニーズは高いと思います。セレブリックスの知見や経験が活きそうですね。
影森
そうですね。私たちはクライアント企業に常駐して、先方の営業スタッフとして支援することもよくあるので、社内と社外の両方の視点を持って“現場で俯瞰”してきたところに強みがあると思っています。
現場の悩みを知り、自らクライアントの営業担当として動きながらも、客観の目も持っている。私たちは常に「クライアント企業の自走」を最終ゴールとしているので、短期的に営業部門だけの成績が上がればいいのではなく、全体最適の視点で事業成長につながるデータドリブンな判断手法を提供しています。それは、社内と社外の視点でクライアントの業務を俯瞰しているからこそできるセレブリックスの価値だと思います。
栗原
業務領域の垣根なく、全体最適の視点で成長戦略を描かなければ本当の成長につながらない……ということなんですね。
SBGは今年4月から提供を開始しているとのことですが、取り組み事例はありますか。
影森
実績が出てくるのはこれからですが、すでに多くのお問い合わせをいただいています。内容としては、通期でのイベント企画・設計・運営、資料作成やリード獲得の仕方までトータルで支援してほしいといったご相談が多いですね。
能村
今までは、自社ブランドの認知向上を目的としたイベントの実施や、営業管理システム・マーケティングオートメーションの導入やバージョンアップなど、営業をサポートする関連業務のご相談も多くいただいていましたが、セレブリックスの専門領域外となってしまうため対応できずにいました。今までお断りせざるを得なかったご相談内容にも、今後は博報堂グループで連携していくことでお応えできる機会が生まれるのでとても楽しみです。

BtoB企業の“インフラ”になることを目指して

栗原
博報堂としても、セレブリックスと連携をすることで、提案領域が広がっています。これまでは、マーケティングや広告といったマーケティングコミュニケーション領域の支援を強みとしてきて、営業や販売についてはノウハウがほとんどありませんでしたが、今後はグループ内の専門性をさらに結集してチームを組み、一気通貫で最適解を提供していくことができます。

以前、あるSaaS型スタートアップ企業のマスマーケティングを支援したことがありました。当初は事業規模も小さくサービスの提供数も少なかったのですが、継続率が非常に高かったので、「認知率を上げて新規顧客の囲い込みをしよう」とテレビCMを打ち、セレブリックスから営業代行を2人派遣して営業を強化したところ、事業がどんどん成長していきました。それから数年経ち、今では営業部隊の半分をセレブリックスメンバーが担っているんですよね。

影森
そうなんです。こうしたグループ連携はこれからもぜひ行っていきたいですね。
栗原
今後はセレブリックスが引き出してきたクライアントの課題に対し、「博報堂のグループ会社のこんなソリューションにつなげられそう」と新しい取り組み例が生まれる可能性もありますね。
能村
例えば、認知率が上がらないという課題のあるクライアントの場合には、博報堂DYメディアパートナーズと共同で、効果測定ができるテレビCMを制作して認知を獲得し、その受け皿としてデジタルマーケティングに強いアイレップと連携してさらに興味を喚起していく、といったこともできると思います。グループのさまざまな部門・専門家たちとチャレンジしていきたいですね。
栗原
いいですね!スタートアップは、事業拡大フェーズによってさまざまな課題が出てくるので、都度ソリューションをグループで共有、連携していきたいです。
最後にお二人の今後の展望を教えてください。
能村
スタートアップ企業の課題をよく把握しているセレブリックスが窓口となり、上流から下流まで、博報堂グループの専門家やソリューションを組み合せていくことがSBGの最大の強みです。グループの連携を深めながら、さまざまなソリューションの提供を通じてスタートアップ企業の成長を支援し、実績を増やしていきたいと思います。そして、企業の成長ステージに応じて、グループでシームレスなサポートを展開していきたいですね。
影森
私は、セレブリックスが「BtoB企業におけるインフラ」になっていきたいと本気で思っています。SBGにより、スタートアップ企業の営業やマーケティングを私たちが支援することで、「セレブリックスがいたから事業拡大につながった」「成長のスピードが早くなった」と言っていただける存在になりたいと思います。
栗原
BtoB企業の営業領域に関する深い知見は、博報堂だけでは持ちえなかったものです。グループ内にセレブリックスがいることで、クライアントの上流から下流の業務まで支援の範囲が広がり、グループの提供価値がとても高まったと感じています。これからも一緒に提案のポートフォリオを広げていきたいですね。

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  • 影森 太一
    影森 太一
    株式会社セレブリックス マーケティング統括部 部長
    セレブリックスに入社後、アライアンス営業やHRテックの営業支援を担当。 2015年には、年間を通して最も優れた仕事を称えるジョブプレゼンテーション大会で優勝する。
    その後、全社の採用・教育部門を経て、アカウントセールスマネージャーとして営業責任者を担当。 現在はマーケティング統括部部長を務め、セレブリックスのレベニュー部門を牽引する。
  • 能村 和徳
    能村 和徳
    株式会社セレブリックス マーケティング統括部 アカウントセールスDiv. マネージャー
    2018年新卒入社。初めてのPJアサイン後2か月で、売上レコードを更新。新卒1年目で通期表彰を獲得。
    パートナーセールスやメンバーマネジメントに携わったのち、セレブリックスの花形であるアカウントセールスに抜擢され、新規受注のうち52%を1人で作り出す。
    その後も成果を出し続け、入社3年、4年目と異例の2期連続で、全社MVPを獲得。
    現在はアカウントセールスDiv.のマネージャーとして、後進の育成・マネジメントに従事。
  • 博報堂 ビジネス開発局 GM
    2006年に株式会社博報堂入社。営業にて大手クライアントを複数担当した後に、ビジネススクールを修了。その後、博報堂DYグループの社内ベンチャーへの出向を経て、現職。
    現在は博報堂ビジネス開発局のGMとして、博報堂グループの広告以外のビジネス領域への拡張に従事。

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