ヒット習慣予報vol.3『朝たんぱく食』
こんにちは。ヒット習慣メーカーズの荒井です。
第1回「木曜日のちょい飲み」、第2回「カラートリップ」いかがでしたか?
私も「木曜日のちょい飲み」を試してみようと、木曜日友人に声をかけてみたところ、
かなりの確率でOKでした。中でも、普段なかなか会わない友人とのちょい飲みは良かったです。会わない分、飲みに誘う時は、前もって計画立てないといけないというか、日程調整をしなきゃいけない雰囲気になるんですよね。だから余計に面倒で会わなくなる。そんな時に、木曜日のちょい飲みを誘う作戦はなかなか使えることがわかりました。
さて、そんなヒット習慣予報の第3回のテーマは「朝たんぱく食」です。
低糖質ダイエット等の影響でたんぱく質の量を意識した食事が増えています。確かに、Googleトレンドを見ると、「たんぱく質」の検索数は上昇トレンドで、栄養素の中でも多く検索されています。
その中でも朝は、たんぱく質が不足しがちで、朝たんぱく食をすると腹持ちも良く、昼飯についついたくさん食べてしまうリスクも防いでくれるという話題が散見されます。
ヨーグルトやチーズ等の乳製品などはもちろん、肉や魚など、朝からしっかり食べる方も多くなっています。
「朝食 たんぱく質」でTwitterの投稿を見ていくと、たんぱく質の摂り方は2つのパターンがありました。一つは、つける/かける系。豆腐に納豆をかけて、更に玉子もかけるとか、オムレツにチーズを入れて、ヨーグルトもかけるなど。これは女性に多く見られました。もう一つは単品つけたし系。これは男性に多く見られましたが、通常の朝食に追加で、ゆで卵や肉・魚料理を足しています。中には、鶏肉・牛肉・魚・ゆで卵を一回の朝食にしている方もいるようです。
因みに、朝食・昼食・夕食でそれぞれ、どのような内容の投稿がされているのかをみるために、共起語(「朝食」とともにどのような単語が投稿されているか)を調べてみました。
朝食は、「一日」「準備」「体」「元気」といったように、食事の目的が、これから始まるスタートとしてその一日全体の為に摂るようです。つまり自分への投資です。
一方で、昼食や夕食は食事そのものを楽しむ為に、何を食べるか、どこで食べるかという点が大切になっています。つまり嗜好的な消費です。
つまり食事の目的は朝と昼・夜では異なっていて、朝は投資。昼・夜は消費という考え方かと思われます。
朝食の共起語には「フル装備」なんていうのもありました。朝食にきっちり食事を摂って、好きな洋服を着て、髪型もいい感じにセットして、「よし一日がんばろう!」という状態になっていることを「フル装備」と呼んでいるようです。
確かに、朝活や、働き方改革として朝早くに出社するとか、朝を投資として有効活用する動きもありますよね。
そのように、朝たんぱく食は、一日の英気を養うものとして、投資の一つとして、生活者に受け入れられつつあるのかもしれません。もちろん、これは傾向で、食事はバランス良く食べるのが前提ではありますが…。
なお、「朝たんぱく食」のビジネスチャンスとしては、以下のようなものが考えられると思います。
「朝たんぱく食」のビジネスチャンスの例
■ 高たんぱく食品のプロモーションを「朝の投資」訴求でやってみる。
■ 朝たんぱく食レシピを開発・発信する。
■ 朝活イベントとのコラボレーションイベントを展開する。など
私は、高校生の頃からほとんど朝食を摂らずに生きていました。が、「朝食は投資」と捉え、充実した一日を過ごす為に、そして、中長期的に健康的なカラダを作っていく為に、朝たんぱく食を始めてみました。皆様も明日の朝食から、朝たんぱく食で「フル装備」な一日をスタートしてみませんか?
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
この記事はいかがでしたか?
-
博報堂マーケティングシステムコンサルティング局 プロセスコンサルティング部長 ヒット習慣メーカーズ メンバーSIer、メディアサービス企業、経営コンサルティングファームにて、経営企画、事業企画に当事者・第三者として関与。これまで培ったビジネス視点に生活者視点を融合すべく博報堂へ転職。朝たんぱく食を言い訳に、朝食を充実させすぎたことで体重激増中。