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ヒット習慣予報 vol.259『こだわりウォーター』
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ヒット習慣予報 vol.259『こだわりウォーター』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの金田です。

突然ですが、みなさん普段は何をよく飲んでいますか?
コーヒー、ジュース、お茶、お水…など世の中にはたくさんの飲み物がありますよね。
私は、できるだけ常温か温かい水を飲むようにしています。冷え性で冷たい飲み物があまり得意ではないこと、水が身体の巡りをよくするのに役立っている説を信じて、自分の身体の巡りをよくしたいと思っていることが主な理由です。

さて今日はそんな「水」にこだわる人が増えてきているというお話です。
昔から私たちの身近な存在である水に、どのようなこだわりが登場してきているのかを今日はご紹介したいと思います。

まずは、水の「温度」です。
最近、コンビニなどで白湯のペットボトルが売られているのを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。実際にGoogleトレンドで「白湯」を見てみると、近年上昇傾向にあり、注目度が高まってきていることがわかります。

(Googleトレンド「白湯」で検索 ※フード・ドリンクカテゴリ)

ひと昔前だと、「白湯飲んでいるんだ~」というと「美容意識高いね」という反応が返ってくることもたびたびあったのですが、今はより多くの方が白湯を日常生活の中に取り入れていることがわかります。ちなみに白湯は、水を一度沸騰させて、再び飲める温度まで冷ました飲み物のことを言います。水を単にあたためたお湯ではなく、一度沸騰させて冷ますところがポイントなのだそうです。

続いては水の「成分」です。
一般的にミネラルウォーターの軟水、硬水は水の中のミネラルに由来します。ミネラルの含有量が低い軟水は飲みやすく、含有量が高い硬水は少し飲みにくいと感じる方もいると言われています。最近ではその成分の含有量と飲みやすさのいいところどりをした、軟水と硬水の中間の硬度である「中硬水」や、「シリカ」など特定の成分を押し出した水が注目されてきています。
また、美容情報に敏感な人たちの間では、それぞれのミネラルウォーターに含まれている各成分によってもたらされる抗酸化作用や免疫力アップなどを目的として水を選ぶ人も徐々に増えてきており、今後ますます水の成分にこだわって選ぶ人が増えてくるかもしれません。

最後は水を飲む「時間」です。
諸説ありますが、水は一度に大量に飲むのではなく、こまめに飲み、合計で1.5~2L程度を飲むことが体に良い水の飲み方といわれています。1日2Lといわれると大変に感じますが、こまめに分けて飲むことでそこまでハードルを感じることがなく水を飲めるなということも私自身も実感しています。ただ、私含め普段仕事や家事をしているとどうしても別のことに集中してしまい水を飲むことを忘れてしまう…という方も一定数いるのではないでしょうか。そんな人たちのために、水を飲む時間をリマインドしてくれるアプリや、自分がいつどれくらいの水を飲むかを可視化したボトルなどが登場してきています。これによって、つい忘れてしまいがちな水分摂取を思い出し、体に良いとされる一定のタイミングで水分摂取できるようになっているのです。

ではなぜこのような「こだわりウォーター」が注目を集めるようになってきているのでしょうか。
健康意識の高まりももちろん大きな背景にはありますが、コロナ禍によって日々の暮らしにちょっとしたこだわりを持ったり、丁寧な暮らしをしたいという意識が高まっていたりすることも影響しているのではと考えています。日常的に使うものに自分なりのこだわりを持った暮らしを意識すると、自分の中になんだかゆとりがうまれる気がしますよね。
なかなか制限なく外出できない時期が続いたこともあり、自分の日常生活を見直したときに、「どうせ毎日飲むならこだわりを持って飲みたい」という意識が働いたのではないでしょうか。
また、水はノンカフェインで無味、そしてあらゆる場所で売られています。飲むだけでなく料理に使ったり時には美容に使ったりとその使い道も様々です。
飲む人や飲むシーン、使う用途などを選ばない、このような水の特徴があることで、多くの人が改めて手軽に生活の中にこだわりを取り入れられる水に注目が集まったのだと思います。

最後に「こだわりウォーター」をめぐるビジネスチャンスについて考えてみました。

「こだわりウォーター」のビジネスチャンスの例
■日本や世界の水の味とその成分を教えてくれる水マップの開発
■自分にとってその日に最適な水分摂取量やタイミングを教えてくれるアプリ
■家でコーヒーを淹れるときに最適な「コーヒー専用水」の販売

先日、友人と利きビール会を行いワイワイと楽しんでいたのですが、第二弾として利き水会をやってみるものありかもしれない…なんてことを考えました。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • 関西支社第二ビジネスデザイン局第二プラニングチーム
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2017年に博報堂入社。大阪生まれ大阪育ちのマーケター6年目。ヘルシー&ビューティー関連が大好き。最近新しい“推し”と出会ってしまい、日常生活がとても活き活きしています。