莫大なLINEユーザーを対象に、最適な広告コミュニケーションを実現する「Social Dig Connection」が始動
2017年からTwitterのオーディエンスプランニングツール「HandleM@p」や、Facebookキャンバス広告を動的に生成する「ダイナミックキャンバス」など、続々とSNS向け専用サービスを提供開始している株式会社アイレップが、2月14日にLINEアカウント運用最適化サービス「Social Dig Connection」を新たにリリースしました。
開発にあたって株式会社愛レップ メディアマネジメント本部メディア戦略グループのグループマネージャー佐藤允、同グループのサービスプランナー堀川隼輔、ソリューション統括本部コンテンツマーケティンググループのグループマネージャー小野洋平(※1)が、サービスの特徴やこれからの展望などについて語りました。
※1:各位の所属・役職は2018年3月31日時点
LINEアカウント運用における課題意識から生まれた、画期的な広告配信の仕組み
- 佐藤
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基本的に「Social Dig Connection」はLINEにおける公式アカウントを運用していくサービスで、私と堀川が所属するメディア戦略グループが有する深い“プラットフォーム理解”と、小野の所属するコンテンツマーケティンググループが持つコンテンツ周りの知見を掛け合わせる形でチームを構成、開発にあたりました。
- 堀川
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私自身は、アイレップに参加する1年半前までデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)にて、3年間にわたりLINEアカウント商品に携わっていました。その頃から感じていた運用における課題感を解決するために、今回の開発を行いました。そもそもLINEアカウントを使った広告配信の形というのは、国内で7,300万人(2017年12月末時点)もいる莫大なMAU(月間アクティブユーザー)の中で、企業アカウントを立ち上げ、ユーザーに登録してもらい、プッシュメッセージ等によって情報配信を行っていくわけですが、情報を受け取るユーザーのモチベーションやタイミングによってはこれを煩わしいと感じる場合があります。
LINEアカウントには、「ブロック」と呼ばれるアカウントからの情報を拒絶することができる機能がありますので、煩わしいと感じたユーザーは企業アカウントをブロックしてしまい、結果的にフォロワー数(リーチ)が減少し、アカウント効果の低下につながってしまうという現状があります。また、同じようなメッセージを配信し続けることで、メッセージの反応率が摩耗してしまい、こちらもアカウントの広告効果の低下につながってしまいます。ユーザーにとって本当にメリットのある情報を届け、かつ決して煩わしくないタイミングでメッセージ配信するにはどうしたらいいのか。その配信戦略を新たに練る必要があると考えました。
- 佐藤
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LINE公式アカウントを運用しユーザーとコミュニケーションを取る際、一般的には広告会社がクライアント企業のデータをもとに“何をいつ誰に配信していくか”を考えるのだと思いますが、弊社ではまず「Per-SONAR」という分析システムによって、コンバージョンを起点としたウェブ上での行動データを元に、クライアント企業にとって本当に有効なユーザー像(=ペルソナ)が何かを可視化します。さらにそのペルソナに対し、博報堂DYグループのコミュニケーション設計フレームワーク「HACC+(ハックプラス)」を用い、コンテンツを制作。最後に、LINEビジネスコネクトメッセージングサービス管理ソリューション「DialogOne®(ダイアログワン)」によるアンケート機能、トラッキング機能などを活用することで、ターゲット像にマッチするLINEユーザーを明らかにし、ターゲティング配信を行うという仕組みになっています。このように上流から下流までを一気通貫し、一つのサービスとして設計した例は、ほかにないのではないでしょうか(図1)。
- 小野
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具体的にどういったやり方でコンテンツ制作に落とし込んでいくのかをご説明します。例えばクライアント企業がスーツの量販店で、ターゲットが女性とします。Per-SONARを通じて見てみると、最後のコンバージョンキーワードより、もっと手前の段階で「スーツの種類」や「安い」などのキーワードに接触していることが確認できます。Per-SONARからはユーザーの年代、性別などもわかるので、それらを掛け合わせて考えていくことになります。そこにブランドに関する調査データなど、世の中のデータも補足的に活用し、Per-SONARで立てたペルソナの仮説を確かめていきます。ここに、HACC+で調査した検索キーワードも重ねていくと、「スーツ」「安い」のほかに具体的な雑誌名なども浮かんできます。
その後はカスタマージャーニーへ落とし込んでいく作業です。実際はかなり入り組んでいるのですが、ごく簡単に説明すると、ある女性がスーツが必要になるまでのストーリー、タイミングを導き出します。そのうえで、最初のアテンションのきっかけや、どの段階でスーツが必要になったかを考えます。そして、この女性誌と親和性が高いということがわかれば、LINEで配信するコンテンツも雑誌風に仕立てたり、雑誌社の特集ページのクリエイティブを用いつつ配信していくというように、コンテンツの最適化ができるわけです(図2)。
- 佐藤
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先ほども少し触れさせていただきましたが、LINEのアカウント内のユーザー属性はわからないので、いま小野より説明にあったようなことを最終的に的確なユーザーに届けるためには、DialogOne®を活用し、LINEアカウント内にてターゲット像にマッチするユーザーを探し出し、配信する必要があります。例えば、アンケート機能を活用し、性別や、商品への印象調査を行うことから、Per-SONARとHACC+で導き出したペルソナに近しいユーザーを見つけ出し、ターゲティング配信を行います。
欠かせないのは確かなプラットフォーム理解。すべての主要SNSを見据え、開発を進めていく
- 小野
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コンテンツマーケティングというのは、広告以外でユーザーに何かしらの情報に接触してもらい態度変容を促すという点で、ユーザーとの非常に重要なコミュニケーション手段だと考えています。その点ユーザーとほぼ常時接続の状態にあるというのがLINEの特徴でもあるので、フルファネルで、ユーザーがどのタイミングで情報に接しても良いように企画を考えなければいけないんですね。今回の開発は、そういった企画・制作を実現したいこともあって優先度高く進めていきました。
- 佐藤
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Social~と名付けた通り、まずはLINEを最優先にサービス開発を行いましたが、今後Instagramを始め※2、他のソーシャルメディアについても順次開発を進めていければと考えています。その際にポイントになるのが、冒頭でも少し触れましたが、それぞれのサービスについての“プラットフォーム理解”です。例えばTwitterの場合、ターゲティングとクリエイティブをどう作っていくかが重要な視点となりますが、Twitterのターゲティング手法としては、特定のハンドル(@●●←ユーザー名)をフォローしているユーザーや、その類似ユーザーをターゲティングするフォロワーターゲティングと、キーワード検索をした人や何かしらつぶやいた人、何らかのエンゲージがある人に向けて配信するキーワードターゲティングという方法があります。その際、基点となるハンドルやキーワードを探さなければならないわけですが、弊社で開発した「HandleM@p(ハンドルマップ)」「KeywordScope(キーワードスコープ)」というサービスを利用することで、プランナー知見に加えて、より効果的なハンドルやTwitter独自のキーワードを抽出することが可能です。
一方Facebookにおいては、それなりに細かく登録情報が得られるため、ターゲティングは容易にできます。ではその人たちにどういったクリエイティブで配信すべきか、というところで、「ダイナミックキャンバス」というクリエイティブのフォーマットに注力したサービスも提供しています。これは、通常リンク先へいくのに7~10秒かかるところを、タップをすると約1秒後にはエキスパンド(小窓)が出てくるというもので、ユーザー離脱を防ぐ効果があります。その人の嗜好に合わせて、画像も動画も、さまざまなコンポーネントを動的に変えていくことができます。
いずれのケースでも、それぞれのプラットフォームの特性をよく理解していることが前提にあります。
※2:Instagram向けサービス「Social Dig Visual」発表
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株式会社アイレップ2005年デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社に入社。ソーシャルメディア黎明期から広告商品開発、仕入れ・販売業務を担当する。2011年に株式会社アイメディアドライブへと出向し、アドネットワーク事業を推進。帰任後はソーシャルメディア担当マネージャーとして多数講演し、ソーシャルメディア広告の啓発活動に従事する。2016年に株式会社アイレップ スマートフォンインフィード広告グループ グループマネージャーに就任。ソーシャルメディアへの配信や運用を担う部署を統括する。
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株式会社アイレップ2014年にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社に入社。入社当初よりLINE担当者として従事。3年間にわたり、LINE公式アカウント、LINE Ads PlatformなどのあらゆるLINE広告商品の提案、運用を担当し、広告主の課題解決に貢献。2016年よりアイレップに参画。
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株式会社アイレップ2010年にアイレップ入社。大阪の金融系大手にてSEO・コンテンツ制作・システム要件定義等のディレクションに従事。2011年にはベストコンサルタント賞 受賞。2014年日経デジタルマーケティングWeb動画活用CP第2位入賞。現在、若きリーダーとしてSEO、コンテンツマーケティンググループのマネージャーを務め、多くの大手クライアント企業のコンサルとアイレップのソリューション拡大に従事。