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ヒット習慣予報 vol.333『おうちクリニック』
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ヒット習慣予報 vol.333『おうちクリニック』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの楠田です。

突然ですが、最近、健康診断受けましたか?健康診断について、Googleトレンドで調べてみると、注目が高まる中でも、毎年4月での注目が高いことから、みなさん4月に受けられている方が多いのかな、なんて思ったりしていますが、いかがでしょうか?

出展)Google トレンド(「健康診断」で検索)

私の場合はちょうど最近会社の健康診断を受けて、「今年も何事もなく健康であるといいな」と思っていますが、果たしてどうなのかその結果を今待っているところです。コロナの流行を介して、オンライン診察などは広まってきているように感じていますが、最近は、クリニックなどで受診するような健康診断だけでなく、自分で健康管理したり、クリニックなどでないと出来ないようなことも自宅で出来たりすることが増えてきているようです。そこで今回は「おうちクリニック」と題して、いくつかヒットの兆し事例をご紹介していこうかと思います。

まずは、「おうちで視力測定」です。
視力測定って、健康診断のタイミングでする人がほとんどで、メガネやコンタクトレンズで矯正している人は新たに購入するタイミングでする程度、という方が多いかと思います。ただ最近では、日頃から視力が衰えていないかを気にする人も私の周りでは増えてきているようです。そのため、自宅で簡易な視力測定ができるものが出てきており、習慣的に自分の目の状況を測定している人もいらっしゃるのかもしれませんね。

続いては、「おうちで心臓ドック」です。
心臓について受診する機会は、多くの人は健康診断や人間ドックのタイミングが主流だと思うのですが、自宅で24時間その状況を確認することができるものが登場していきているようです。健康診断や人間ドックのタイミングだけだと、受診した時は良いけれども、普段生活している時ではどうなのだろう・・・と気になってしまう意識も潜んでいるような気がしてしまいます。そこで胸部に心電図を測る機械を装着することで、医療機関で受診することなく、隠れた疾患を見つけることができたり、睡眠やストレスの可視化までできたりするツールも登場しているようです。そのため、クリニックに行くことと合わせることで、より頻度の高い健康チェックができそうですね。

そして最後は、「おうちで人工授精」です。
これは話を聞いて私もびっくりしたのですが、自宅で人工授精に近いことができるキットがあるようです。シリンジ法と呼ばれていて、採取した精液を、膣内にいれることができるキットがあるようです。最初はクリニックでの受診が必要ですが、それ以降通う時間がなかなか取れない人だったり、金銭的な不安や心理的障壁がある人などに応える方法とのこと。実際にこの方法を使ってみた、という話を聞く機会はまだまだ私の周りではないのですが、妊活に取り組む人たちの中で、このような新しい選択肢が出てきていることは、注目すべき動きかもしれません。

では、なぜこのような「おうちクリニック」が注目をあつめるようになってきているのでしょうか。その理由を大きく2つあると思います。1つ目は、「時間への意識の高まり」にあると思います。1日の限られた時間を何に費やすといいのか、をより考えるようになってきていると感じています。仕事や自分のやりたいことに時間を費やしたいけれど、自分の健康管理もしっかりしておきたい、そんな気持ちに応えるために、自宅でも健康のチェックやトライができることに注目が集まっているのではないでしょうか。
そして2つ目は、「手軽さ・身近さ」にあると思います。今回ご紹介させていただいたようなことは、最終的にはクリニックにかかる、ということを前提にしています。でも、その手前で、もっと手軽に、もっと身近に自分だけで、できることはないか、と考える人が増えているように感じます。そのニーズに対して、企業側の技術の進化も追いついてきて、結果としておうちでもできるようなものが誕生してきているように思います。そのため、「おうちクリニック」を取り入れる方も増えてきているのではないでしょうか。

最後に「おうちクリニック」にどのような可能性があるか、新たなビジネスチャンスを少し考えてみました。

「おうちクリニック」によるビジネスチャンスの例
■身長や腹囲なども一緒に測定することができる体組成計の開発
■尿検査や便検査ができるトイレの開発
■無呼吸症候群などの予兆を可視化・測定することができる寝具の開発
など

「おうちクリニック」について考えていると、まずは日々体重を測ってみるところからか?!とも思ったので、早速体重計に乗ってこようかと思います。

▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。

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  • 関西支社 第一ビジネスデザイン局第一プラニングチーム
    ヒット習慣メーカーズ メンバー
    2011年 博報堂に入社。
    入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。