
ヒット習慣予報 vol.381『高強度アクション』

こんにちは。ヒット習慣メーカーズの楠田です。
気づけば、今年もあと3ヶ月足らず。1年って本当にあっという間だな、と感じながらも、ちょうど過ごしやすい気候になってきたので、残りの期間を全力で楽しんでいこうと思っています。そんな中、本日は、日々を楽しく過ごすためのアクションの一つとして、「高強度アクション」というものを取り上げたいと思います。
まず、「高強度」について、Googleトレンドで見てみました。
すると、2023年くらいまではほぼ横ばいだったのが、少しずつ注目度が高まっているように伺えます。
出展)Google トレンド(「高強度」で検索)
そんな「高強度」のアクションって?いう疑問に対して、わかりやすいのは、「高強度トレーニング」。HIITというと、聞いたことがある方もいらっしゃるかも知れませんが、これは、High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)の略で、負荷の高い運動と小休憩を短いサイクルで繰り返すトレーニング法のことです。限界まで身体を追い込むことで、効率的に体脂肪の燃焼を目指すことができるトレーニングとして、注目を集めています。
その「高強度」が、トレーニング以外の場所にも広がってきていますので、本日は、「高強度アクション」と題して、いくつかヒットの兆しをご紹介していこうと思います。
まずは、「高強度ワーク」です。
普段、勉強や作業などをする際に、1時間などの単位で、時間を区切りながら、日々取り組まれている方が多いのでは?と思っております。ただ、なかなか集中が続かない、とか疲れを感じる方もいらっしゃるかな、と思います。そこで、25分などの短時間で、中断を一切許さない環境でタスクに集中し、すぐに5分間の休憩を挟むサイクルを繰り返すことで、作業中の集中力を極限まで濃密にし、勉強や作業時間を「高強度」にすることを実現するようです。個人的な話ですが、最近、打ち合わせの調整においても、1時間で設定するのではなく、55分や45分で設定される機会も少しずつ増えてきて、確かに、1時間でなく、限られた時間のほうが、集中力が高まったりするのを、日々感じているので、このやり方は、よりよい成果につなげることができそうですよね。
続いては、「高強度断食」です。
「断食」と聞くと、一時的に、何日か食べない日を作って、回復食を食べて・・・みたいなことをイメージされる方が多いかと思いますが、今回は、継続的な断食を通じて、体質改善やパフォーマンス向上へとつながることが期待されている方法を紹介します。それは、食べる時間を制限し、残りの時間を断食、と時間を徹底的に区切って消化器官を休ませるようです。断食時間が、一定時間を超えると、身体の自己修復プロセスを強制的に起動させ、身体に強い負荷を与える行為となり、より高い体質改善やパフォーマンス向上への効果を促すことにつながるようです。実際の私の友人でこの方法に取り組まれている方いわく、時間で区切られているだけなので、食事はできる分、一時的に○日断食とかよりも、実は楽?と思わせてくれるところもあり、身体が軽く感じるなどの効果実感もあって、続いているそうです。そして、本当に、効果を得られるのであれば、確かにやってみる価値はあるのかもしれませんね。ただし断食行為は専門的な知識も必要なので、実施される際は十分ご注意ください。
そして最後は、「高強度学習」です。
なにかの本や資料を読んで、新しいことを学ぶ機会って、多いと思います。ただ、新しいこと、そしてこれまで自分があまり関係してこなかったこと、って、なかなか覚えたりするのが難しいな、と思った経験があるのでは、と思います。そんなときに、SNSで少し注目されている学習法として見つけたのが、新しい知識をインプットした後、すぐに本や資料を閉じ、時間制限内に学んだこと全てを白紙に書き出す、というやり方。このやり方だと、受動的な学習ではなく、能動的な行動につながるので、短時間での知識の定着率や理解率につながるかもしれませんね。確かに、仕事においても、人に教えることで、より自分が勉強になることを感じる機会も多く、そうすると自分の学習においても、このやり方に取り組むことで、より知識の定着につながるだろうな、と感じさせられました。
では、なぜこのような「高強度アクション」が注目を集めるようになってきているのでしょうか。その理由を大きく2つあると思います。1つ目は、「タイムパフォーマンス」にあると思います。コンテンツや働き方の観点でタイパが語られることが多くなって久しいですが、人生そのものにおいても、よりタイパを求めるようになってきており、効率的に効果を得たいという観点から、高強度な取り組みに注目が集まっているのではないでしょうか。
そして2つ目は、「取り組みやすさ」にあると思います。本日紹介させていただいた3つのアクションについても、特別な準備などの必要もなく、日々の自分の行動を少し変えることで取り入れることが可能になっているかと思います。自分の暮らしを変えることなくはじめられるので、誰でも取り組めることが広がりを生む一つの要因になっているのかもしれませんね。
では、最後に「高強度アクション」にどのような可能性があるか、新たなビジネスチャンスを少し考えてみました。
「高強度アクション」によるビジネスチャンスの例
■高強度ワークを推進するワークスペースを開業する
■高強度断食時に必要な栄養を取れるサプリメントを開発する
■高強度学習型の塾を開講する
など
「高強度アクション」について考えながら、この予報を書いていたんですが、結局時間かかって、途中集中きれたりしていたので、今後の取り組みのときには、高強度ワークをベースに短時間で区切りを作りながらやっていければな、と思いました。
▼「ヒット習慣予報」とは?
モノからコトへと消費のあり方が変わりゆく中で、「ヒット商品」よりも「ヒット習慣」を生み出していこう、と鼻息荒く立ち上がった「ヒット習慣メーカーズ」が展開する連載コラム。
感度の高いユーザーのソーシャルアカウントや購買データの分析、情報鮮度が高い複数のメディアの人気記事などを分析し、これから来そうなヒット習慣を予測するという、あたらしくも大胆なチャレンジです。
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関西支社 第二ビジネスデザイン局第二プラニングチーム
ヒット習慣メーカーズ メンバー2011年 博報堂に入社。
入社以来、マーケティング職に従事し、お得意先や世の中の課題と向き合う。基本、テレビっ子。ドラマと、阪神タイガースをこよなく愛し、阪神の勝ち負け次第で翌日の気分がちょっと違う虎吉。