博報堂DYグループが目指すAI変革の現在地 ——CAIOの視点から見た変革期の組織と人材
博報堂DYホールディングス
博報堂DYホールディングスの執行役員 Chief AI Officerである森正弥が、3月23日に行われたJAC Digitalオンラインセミナーにて「博報堂DYグループが目指す『AI変革』の現在地」と題し、現在の取り組みや、CAIOの視点から見た変革期における組織と人材像の変化について、JAC Digita
AIとクリエイティビティの交差点 澤 森さんはこれまで、コンサルティングから事業会社、そして再びコンサルでキャリアを重ね、博報堂DYグループへの参画、というキャリアを歩んでこられました。博報堂DYグループを選ばれた経緯などお聞かせいただけますでしょうか。 森 コンサルタントとして働いていると、「テー
「AI浅慮」という課題―AIに渡してはいけない聖域 澤 AIを使うと考える力が失われるという懸念について、森さんはどうお考えですか? 森 この問題に関する研究レポートは続々と出てきているんですが、あまり人口に膾炙していないといいますか、取り上げられていない印象があります。2025年4月にマイクロソフ
バックグラウンドの掛け合わせが新しい価値を生む 澤 広告・IT両業界ともに未経験の人材が博報堂DYグループのような広告会社に参画する際、実際にどのような働き方や貢献が期待できているのでしょうか。 森 私自身のチームでいうと、メーカー出身者もいれば、コンサル出身者もいれば、新卒から博報堂の社員もいます
3つのAで業界の枠を超えた「社会的OS」を目指す 澤 3年後のビジョンにお話を移すと、今後どのような変化が起きていくと見ていますか? 森 直近3年では「AIによる同質化・均質化」が大きなテーマになると思っています。TARO WORKSの調査では、広告・クリエイティブ・マーケティング領域の責任者の8割が
【第11回】売上貢献を可視化するサイネージの戦略的活用とは?カバヤ食品の取り組みからリテールメディアの新たな勝ち筋を探る
カバヤ食品株式会社
- 竹見 憲一氏
株式会社MADS
- 工藤 裕貴氏
ショッパーマーケティング・コマース領域を専門とする組織「コマースコンサルティング局(CC局)」に迫る本連載。第11回は、コマースコンサルティング局の中村、瀨田に加えて、カバヤ食品 トレードマーケティング本部 リテールメディア部 部長の竹見 憲一氏、株式会社MADS 広告事業部 部長の工藤 裕貴氏を交え、リテールメ
「ブランドの成長」には流通との協業は避けて通れない 中村 まずは、お二人の自己紹介と現在の業務内容を教えてください。 竹見 私が所属するリテールメディア部では、小売(リテール)を起点に収益を生み出すことを活動の柱としています。これまでは全社的なマーケティング戦略を策定し、それを店舗での施策に落とし込
店頭サイネージの長期出稿で売上135%増。リテールメディアの新たな勝ち筋とは 中村 リテールメディアは、統合コミュニケーションのフルファネル化においても重要な役割を担っており、購買意欲が高いと考えられるターゲットに狙い撃ちでアプローチできるのが強みです。しかし、実際の売上への貢献が実感しにくいという
成功要因は「タイミング」と「発信者」による“良質な認知”の形成 瀨田 今回は季節商材である塩分チャージを対象に実施しましたが、年間を通して山がある商品であれば同じフレームで応用可能です。つまり、刷り込みという観点では再現性が高く、他のブランドやカテゴリーに合わせて横展開できる
外部データと連動させ、最適なクリエイティブを配信する「運用型サイネージ広告」の可能性 中村 塩分チャージタブレットは夏を最盛期としながらも、年間を通じて効果を発揮するポテンシャルのある商品です。このような年間を通じて効果を発揮する商品の場合、クリエイティブやメッセージも時期ごとに最適化することが有効
AIを活用したマーケティングの未来【セミナーレポート】【後編】
博報堂
生成AIの普及により、マーケティング業務の自動化・効率化は急速に進んでいます。しかし、テクノロジーやアルゴリズムによる最適化が進む一方で、どの企業も同じ「正解」にたどり着いてしまう「同質化」という新たな課題が浮上しています。博報堂DYグループは、こうした課題に対し、AIを単なる効率化の道具ではなく、
「管理」から「ストーリーテリング」へ変革する「CX AI STUDIO」 池田 ここからは「CX AI Studio 編集部AI」について、AIをチームメイトに、生活者との関係をどう育てていくかをお話していきます。 CX AI Studioは、「生活者発想プラットフォーム」をベースにしたソリューションで、博報堂の
「顔の見えるCRM」へのシフト前提として、現在のECやCRMの現場では、データ活用が進み、効率的な運用が行われています。購買データや行動データをもとにユーザーをグリッド状にセグメントし、リコメンド、マーケティングオートメーションツールを使って、コンテンツのマネジメントが可能になっています。しかし、C
4つの心理タイプで解き明かす顧客との関係構築ECやCRMでの生活者理解に焦点をあてることが必要になってきます。私たちは、購買心理から、生活者を大きく4つのタイプに分類しています。これは「単なる買い方の分類」ではなく、統計心理学の「ビッグファイブ」にもマッチしており、生活者の「行動心理・価値観のOS」
AI編集部員との共創プロセスでは、実際に「AI編集部」をどうやって使っていくのかご紹介します。「CX AI STUDIO」はツールではありますが、単なるツールではなく、AIライターやAIデザイナーと編集会議ができる「ワークスペース」として設計されています。インサイトやアイデアをカード形式で可視化し、生活
AIを活用したマーケティングの未来【セミナーレポート】【前編】
博報堂
生成AIの普及により、マーケティング業務の自動化・効率化は急速に進んでいます。しかし、テクノロジーやアルゴリズムによる最適化が進む一方で、どの企業も同じ「正解」にたどり着いてしまう「同質化」という新たな課題が浮上しています。博報堂DYグループは、こうした課題に対し、AIを単なる効率化の道具ではなく、
AIによる「同質化」を脱却し、創造性を拡張する「AI-POWERED CREATIVITY」 北川 博報堂DYグループが考える、AIを活用したマーケティングの未来について、お話いたします。 博報堂DYグループは「Human-Centered AI」、つまり「人間中心のAI」という考え方のもとで、様々な
統合マーケティングプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM」 北川 博報堂DYグループのテックソリューションである「CREATIVITY ENGINE BLOOM」は、社員の創造性を引き出し、未来の市場を描く統合マーケティングプラットフォームです。現在、海外のエージェンシーをはじめ、
AIと人の共創を支援するプロダクト「バーチャル生活者」1.「バーチャル生活者」の導入背景と活用実績 齋藤 私からは「バーチャル生活者」について、導入背景や機能紹介、そして活用シナリオなど幅広くご紹介いたします。 まず、バーチャル生活者の導入背景と活用実績についてです。 バーチャル生活者は、生活者発想に
ヒット習慣予報 vol.407『朝クリ』
博報堂
ヒット習慣メーカーズの中川です。みなさん早起きしていますか?私は最近、長らく染みついていた夜型から朝型に生活スタイルを切り替えたのですが、そのせいか、すこぶる体調が良いです。早起きしてすぐ会社に行くのではなく、朝の時間を有効活用して、軽く運動をして、お風呂に入って、ちょっとした個人的な創作活動をして
AI時代のコマース支援に求められるものとは
forest
- 湯原 伸悟
- 石川 森生
- 森 祐太
博報堂
博報堂DYベンチャーズ
博報堂DYベンチャーズが、EC領域における「事業継承型M&A」を手掛けるforestに出資したのは2025年10月でした。博報堂DYグループとともにビジネスを成長させていくパートナーとなったforestの湯原伸悟氏、今年1月にforestグループにジョインしたRESORT(ECサイト構築・運
EC事業者に特化した「事業継承型」M&A 猪倉 はじめに、forestという会社についてご説明いただけますか。 湯原 2021年に創業し、これまで22件のM&Aを成功させてきました。「森」を意味するforestという社名には、種類や大きさの異なるさまざまな木が集まることで、多様でしな
ECビジネスをめぐる現在のトレンド 猪倉 昨今のECをめぐるトレンドについてうかがっていきたいと思います。様々な得意先を支援するHAKUHODO EC+としては、近年のECビジネスの市況についてどう感じられていますか? 桑嶋 よく感じているのは「今の生活者の購買動向」をいかに捉えられるか?が改めてカギ
事業責任をクライアントと分かち合う 猪倉 これまでそれぞれのお立場で、そういった課題に対応してこられたと思います。課題解決における最も重要な視点とはどのようなものですか。博報堂DYベンチャーズ 猪倉 丈史 桑嶋 私はクライアントに、「私たちが事業に対する責任を持たせていただくことで、取り組みをサステナブ
人に頼むか、AIに頼むか 猪倉 博報堂DYグループは、「人間中心のAI」というビジョンを掲げて、全社的にAI活用を推進しています。ECとAIの関係についてご意見をお聞かせください。 湯原 ECにおけるAI活用はほぼ必須になっていると言っていいと思います。商品企画、デザイン、需要予測など、オペレーショ
求められるコミュニケーション力とブランド力 猪倉 これからの時代において、コマース支援、コマースコンサルティングに求められるものは何か。それぞれのお考えをお聞かせください。 桑嶋 ひと言で言えば、コミュニケーションだと思います。クライアントとの緊密なコミュニケーションが必要なのは昔からのことですが、
AIは組織の「伴走者」。博報堂のAI思想がJTのIT部門にもたらした「共創」によるブランド構築の真価
博報堂DYグループは、AIを単なる業務効率化の手段ではなく、人間の創造性を拡張するパートナーと定義する「Human-Centered AI(人間中心のAI)」という哲学を掲げている。この思想を具体的な組織課題の解決へと実装した事例が、日本たばこ産業(JT)のITグループにおけるブランディングプロジェク
「非専門領域」の壁をどう超えるか。JTのIT部門が博報堂との“共創”を選んだ理由 MarkeZine編集部(以下、MZ) まずは今回、JTのIT部門がブランディングに取り組むことになった背景をお聞かせください。 加藤(JT) 正直に申し上げると、当初は私たちも「ブランディング
トップクリエイターの思考を型化。AIツール「STRATEGY BLOOM CONCEPT」とは? MZ JTのIT部門のブランドストーリーを作るに当たり、「STRATEGY BLOOM CONCEPT」というAIツールを活用されたそうですね。これはどのようなツールなのでしょうか。 豆谷(博報堂テクノロジーズ
人間×AIの共同作業でブランドストーリーを作るワークショップ MZ では、具体的にどのようなプロセスでブランドストーリーを作り上げていったのか、その過程を教えてください。 西川(博報堂テクノロジーズ) 「STRATEGY BLOOM CONCEPT」を活用し、ワークショップを全部で3回実施し
AIが心理的ハードルを下げる? 50名のエンジニアを巻き込んだ「自分ごと化」 MZ ワークショップで得られた気づきや成果についてもお聞かせください。 長縄(JT) 他のメンバーが仕事で何を大事にしているのか、「JTのIT部門らしさ」を各人がどのように捉えているのか、はっきりと見えてきたことが大きな気づ
AIで組織の創造性を引き出すポイントはどこにあるのか MZ 今回の事例を踏まえ、AIを活用して組織の創造性を引き出すポイントはどこにあるとお考えでしょうか。 西川(博報堂テクノロジーズ) 考えを「発散」させたり、ぼんやりしたものを「言語化」したりするのはAIが非常に得意な領域です。一方で、最終的に何
「共創プロセス」そのものが知見になる。博報堂が提案するAI活用の形 MZ 最後に、今後の展望についてお聞きします。JTさんは、策定したブランドストーリーを今後どのように浸透させていきたいですか。 加藤(JT) 素晴らしいメッセージとストーリーが作れましたので、次はアクションプランを動かすフェーズです
AIによる効率化 × 人の創造力の拡張 博報堂DYグループのAI専門集団 「HCAI Professionals」発足
博報堂DYホールディングス
博報堂テクノロジーズ
Hakuhodo DY ONE
人工知能(以下AI)の社会実装が急速に広がる中、人間中心のAIアプローチ「Human-Centered AI(HCAI)」をフィロソフィーに掲げ、共創型AIの技術開発・実用化を推進する博報堂DYグループ。2025年11月には、AI活用を支援する専門組織「HCAI Professionals」を新設するな
グループ力を結集してAI活用を支援する「HCAI Professionals」―― Human-Centered AI(HCAI)とはどのような考え方ですか。 森 私たちは、AIを人間の代替として自動化や効率化だけに使うのではなく、人間の創造性を高めて新たな価値を生むパートナーと位置付けています。HCAI
AIによる「同質化」を回避し「別解」を導きだす―― 博報堂DYグループでは、「AI-POWERED CREATIVITY」という戦略を掲げていますね。 中村 AIやテクノロジー、データ活用の先には、どの企業も同じ答えにたどり着いてしまう「同質化」の課題があります。これを回避するためには、新たな発想や別の
Hakuhodo DY ONEが提供する実践型支援―― 博報堂DYグループでデジタルマーケティングを担当するHakuhodo DY ONEでは、マーケティング領域におけるAI活用動向をどのように捉えられていますか。 柴山 マーケティング領域ではAI導入が急速に進み、とくに分析や自動化の分野は成熟しつつあります
人間の創造力を拡張させ 新たな価値を創出―― 博報堂DYグループのAIソリューションの今後の展望をお聞かせください。 森 HCAIの考え方に基づくAIソリューションは、技術進化と社会的要請に応じて人間の創造性をさらに拡張する方向へ発展し続けます。今後は設計原則やガバナンスを維持しながら、「人間中心のAI
多種多様なメディアをシームレスにつなぐ画期的な広告配信ソリューション ──「WISE Ads」が変えるデジタル広告の常識
さまざまなWebサイトにデジタル広告を自動的に配信する仕組みはこれまでもありました。その配信先に、地上波テレビCM、屋外広告、動画配信サービスなどを加え、シームレスな広告展開を可能にした画期的なソリューションが、Hakuhodo DY ONEが開発した「WISE Ads」です。「WISE Ads」の開発・販
「製販一体」のプロジェクトを創生する──今回集まっていただいたみなさんは、普段はそれぞれ別のチームで活動しているそうですね。 後藤 はい。本プロジェクトは組織横断型で、 Hakuhodo DY ONE が開発・提供するソリューション「WISE Ads」の開発、運用、営業を担うメンバーが集まっています。──プロ
地上波テレビCMを統合した画期的な仕組み──「WISE Ads」の具体的機能についてご説明ください。 後藤 〈WISE Ads〉は、オープンインターネットに広告を配信するDSP(デマンドサイドプラットフォーム)です。従来のDSPと大きく異なるのは、配信先が従来のデジタルメディアの領域にとどまらないことで
博報堂DYグループにおける連携の可能性──プロジェクトが発足した2025年度の成果についてお聞かせください。 後藤 非常に多くの問い合わせをいただきました。売上も、2024年度と比べて大きく伸びています。まさに、営業メンバーが加わって製販一体体制になったことの効果があらわれたと考えています。──ソリ
統合的デジタルマーケティングの旗艦ソリューションに──最後に、今後に向けたそれぞれの意気込みをお聞かせください。 青木 営業メンバーがジョインして1つのプロジェクトになったことで、「WISE Ads」の価値を多くのクライアントに届けることが可能になりました。 今後は、このプロジェクトを超えて社内やグル
スポーツ観戦の新たな楽しみとマーケティング機会を創出|DAZN×博報堂が開発した「スポーツ感情スコア」
DAZN Japan Investment
- 大島 久之介氏
DAZNと博報堂は共同で、スポーツ観戦時の感情可視化により生活者に新たな視聴体験を届けるとともに、感情を起点にした広告クリエイティブ創出を目指して取り組んでいます。2026年2月にはAIを活用し、スポーツ観戦時の感情を可視化する独自のスポーツ感情スコアを開発。本スコアの開発メンバーである、DAZNの
きっかけは観戦時に感じた「幸せ」。新たな指標でスポーツの価値を可視化したかった-「スポーツ感情スコア」は、スポーツ観戦時の感情を可視化する試みですが、この取り組みがはじまった背景を教えてください。 橋爪 DAZNへの自主提案でスタートしたのですが、発案のきっかけはいたってシンプルなものでした。自分は
「スポーツ感情スコア」によって、アーカイブ試合にも新たな価値が生まれる-鹿島アントラーズ全38試合の分析で得られた気づきなどあれば教えてください。 植田 年間で最も高いスコアとなったのは、5月11日に国立競技場で行われた川崎フロンターレ戦。つまり、この試合が1年のなかでもっとも観客を熱狂させた試合と
データにアイデアやストーリーを掛け合わせ、新たな視聴体験をつくり出す-ほかにも生活者の体験としてアップデートできそうなことはありますか? 大島 コアなスポーツファンのなかには、選手の動くスピードやシュートの成功率などのデータを見ながら観戦を楽しんでいる方がすでにいらっしゃいます。そういった層には、試
感情の「質」まで解析できれば、マーケティング価値はますます高まる-生活者にとっての価値を高めることはもちろん、マーケティングへの活かし方にはどんな可能性を感じていますか? 橋爪 現在実装できているのは、感情の「量」の解析。気持ちが盛りあがっているか、落ち着いているかという部分ですね。一方、感情には「
DAZN×博報堂のタッグで、コンテンツドリブンなマーケティングを推進する存在に-AIで感情を可視化する、というとテクノロジーの側面に光が当たりがちですが、データをいかにマーケティングに活かすかは、広告のクリエイティビティやファンダムを知り尽くしたDAZNの知見が重要ということですね。 橋

