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インバウンドを更に盛り上げる集客ツール、WeChat「Miniプログラム」を活用したソリューションとは?

博報堂アイ・スタジオは2018年3月、中国の人気SNS「WeChat」を利用したインバウンド向けサービスとして「Miniプログラム(小程序)」の企画・実施・運用サービスの提供を開始しました。そのサービスを立ち上げた背景およびMiniプログラムの魅力について博報堂アイ・スタジオの易 臣(Cyrus Yi)がご紹介します。

訪日中国人観光客は年間約1兆7000億円を使っている

 中国人観光客向けのインバウンドビジネスの近況についてお話します。中国政府の規制もあり、一時期に比べると「爆買い」という消費行動は減っていますが、依然として中国人観光客の消費は旺盛です。
 2017年に日本に訪れた中国人観光客は約735万人(日本政府観光客調べ)でした。これは海外からの全観光客の約4分の1に当たり、国別で見ると一番多いです。日本で使ったお金も約1兆7000億円(観光庁調べ)に上り、一人当たりの旅行支出も約23万円で中国が最も多く、そのほとんどが買い物に使われています。
 中国では口コミの効果が高く、インフルエンサーマーケティングが流行しています。中国版ツイッターと言われる「Weibo」上でインフルエンサーが発言した商品が人気になることも多くあります。それが日本の製品の場合、「旅行に行くハードルも下がったし、実際に行って試してから買おう」と考える人が沢山いるようです。実際に、以前は中国であまり知られていなかった美顔器が、このような流れで大変な人気になったという事例もあります。
 近年、中国でも海外の情報を知る手段が豊富になっています。お勧めの日本製品ランキングなどを見た上で日本に来る人が多いので、インバウンドビジネスは中国国内でいかに告知できるかというところからスタートしていることになります。

ユーザー数は約10億人?!中国最大のSNS「WeChat」

そんな中、こういったインバウンド需要に対応するツールとして注目されているのがWeChatです。中国のテンセント社が運営するこのWeChat(中国語:微信)は、中国人生活者にとって欠かせないコミュニケーションツールで現在、約9割の中国人が日常生活の中で利用しています。スマホを持っている=WeChatが入っている、といっても過言ではありません。チャット、会話以外にも、情報収集や決済など様々な使い方をされています。特にWeChatPayと呼ばれる決済に関しては、キャッシュレス化が急激に進んでいる中国において、Alipay・銀聯カードと並んで、もっとも利用されている決済手段の一つとなっています。スーパー、コンビニ、レストラン、タクシー、屋台あらゆるところにWeChatPayが導入されており、QRコードをスキャンするだけで決済できます。中国人生活者にとってこれ以上便利な決済はないでしょう。
 当然、WeChatは訪日中国人にもよく使われており、連絡手段だけでなく、情報収集・情報伝達手段として利用されています。日本に行く前に、WeChatで企業の公式アカウントをチェックし、情報を収集。日本に行ったら、面白い体験や自慢の写真をモーメンツで友達にシェア。帰国後は、公式アカウントをフォローしさらに情報収集。まさにWeChatで一気通貫です。
 そんなWeChatが社会的なインフラとなる中で、2017年1月、テンセント社が発表した企業向けのWeChatを使った開発サービス「Miniプログラム」はWeChatの中で構築するミニアプリです。
 中国では、このサービスが発表されて、たちまち企業の間で新しいプロモーションツールとして人気を博し、わずか2年で、EC、チケット予約、出前配達、配車サービス、レンタルなどと生活におけるあらゆる場面に応じた「Miniプログラム」が誕生し、利用されました。2018年1月時点で、約58万以上のコンテンツが登録されており、1日のアクティブユーザーは1.7億人に達しています。

 では、企業にとって「Miniプログラム」の魅力とは何かをご説明します。

Miniプログラムの魅力は大きく下記の6つです。
① 作るコストが安い
Miniプログラムを開発する場合、テンセント社が用意したプラットフォームや開発環境が利用できるため、その分の開発費用を抑えることができます。

② WeChatPayと連携可能
最大のメリットは、WeChatPayと連携できるところです。ゆえに、「Miniプログラム」をECサイトとして開設することができます。ユーザーは「Miniプログラム」上で買い物をして、そのままWeChatPayで決済できる、ユーザーにとっても非常に便利で早いです。

③ 登録するハードルが低い
特に外国企業はアプリを登録する際には、現地法人が必要になりますが、WeChat「Miniプログラム」は登録する場合、現地法人は必要ありません。日本にいながら登録でき、日本にいながら、その情報を中国人生活者に届けることができるのです。

④ 絶大なWeChatユーザー数
WeChatユーザーは現在約10億人います。先ほど申し上げたように、中国に住んでいる生活者も訪日中国人も基本的にWeChatを使っています。うまくプロモーションすれば、巨大なWeChatユーザーに情報を届けることができます。

⑤ データの活用
もちろん、データを取ることもできます。WeChat「Miniプログラム」の管理コンソールからでは、ページごと、時間ごとのアクセス数、アクセス推移、流入元、滞在時間などのデータが取れます。また、基本的にアプリなので、普通のアプリと同様に、データベースを作れます。そこに溜まったデータを使って、マーケティング分析やPDCA、戦略作りをすることができます。

WeChatに限らず、今では、インバウンドデータを獲得することが極めて重要です。訪日する外国人の属性データ、行動データ、位置データ、これらのデータを掛け合わせれば、多様なインバウンド戦略が立てられる気がしませんか。

⑥ 話題性
WeChat「Miniプログラム」は中国人生活者にとってとても便利なツールですが、日本ではまだ活用が進んでいません。2020年まであと2年間、確実に訪日中国人が増えます。その中で、「Miniプログラム」をリリースし、うまく宣伝し、話題を作ることで、ファンを獲得するチャンスを広げることができます。

Miniプログラムを活用した三つのパッケージを提供

そういった背景の元、「Miniプログラム」の魅力及び可能性を感じ、当社は今年3月、「Miniプログラム」開発を軸にしたインバウンドプロモーションのパッケージサービスを提供開始しました。

クライアント企業の実現したい効果や目的に応じて、情報発信型、店舗誘導型、自社EC型といった3つの商品パッケージを用意しております。いきなりWeChatPayを導入することに対して、不安を感じる企業も少なくありません。まずは伝えたい店舗情報やキャンペーン情報を載せる情報発信型、もしくは、クーポンなどで来店を促進できる店舗誘導型という選択肢もあります。それをベースに徐々に機能を追加していき、最終的には購買できる自社EC型にグレードアップしていく方法もあります。

また、フルスクラッチからテンプレートの提案まで、ご要望・ご予算に応じた多様なソリューション提案が可能です。(詳しくはこちらのプレスリリースを参照ください。)

WeChatに限らず最適な方法を

本記事ではMiniプログラムのパッケージについて重点的にお話しさせていただいていますが、インバウンドビジネスを展開するクライアント企業の状況によって、最適な方法は様々です。クライアントによっては他の手法、施策に力を入れるほうが強みを発揮できる、といったケースもあると思います。
 当社といたしましては、具体的な手法をご提案するより先に、まずグローバルビジネス全体に関する戦略についてヒアリングをさせていただき、その中で最適な手法をご提案いたします。
 インバウンドに関するプロモーション手法は、世の中にどんなものがあるか常にリサーチしていますし、全ての手法をご提案できるようにしています。内容によっては博報堂のグローバルネットワークを活かし、ほかのグループ会社と協力してご提案させていただくこともあります。
インバウンド施策をやりたいが、最初は何をやればいいの?と戸惑っているクライアントに対して最初の一歩を踏み出す手助けをすることなど、個々に応じた最適なソリューション提案ができればと思っています。

プロフィール

易 臣(Cyrus Yi)
博報堂アイ・スタジオ
プロデュース2部副部長
グローバルビジネスプロデューサー

中国上海出身、高校卒業後、2000年に来日。早稲田大学を卒業した後、大手SIerに入社し、政府系システムのコンサルティングを担当。その後、ベンチャー企業でクラウドやウェブ関連のコンサルタントを経験。2016年8月に博報堂アイ・スタジオに入社。以来、デジタル領域におけるクロスボーダービジネスを推進。今年より、インバウンドソリューションサービスの開発に注力している。

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