このページをシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line
  • line

博報堂DYグループが進めてきたTV&Digitalの統合メディアプランニングの中でもこれまでコミュニケーションが困難であった“TV Light Viewer”にフォーカスした取り組みを 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 統合メディアプラニング局プラニンググループ 井上喬裕がご紹介します。

メディアプランニングの状況や環境は、数年前に比べて劇的に変化しています。
それとともに重要性が増していることも痛感しています。そうした中でメディアプランニングを刷新していくこと、特にテレビとデジタルの統合プランニングの刷新が課題となっています。テレビとデジタルの最適プランニングについて、テレビとデジタルを極力重複させずにリーチの拡大を図るのか、反対に重複させるのか。プランニングからバイイングまでを踏まえて、このふたつのどちらを選ぶべきかを判断することが求められています。これは、クライアントの皆さんからもよく聞かれる質問であり、多くの企業にとって課題になっています。

― テレビ・ライトビュアーとのコミュニケーション

課題の解決に向けてまず考えるべきポイントは、メディアの観点からは重複接触のコントロールとなります。今回は重複を減らしリーチを拡大させること、つまりテレビをあまり見ないテレビ・ライトビュアーとのコミュニケーションをどう進めるかという点にフォーカスしてご紹介したいと思います。

博報堂DYメディアパートナーズの調査にて、20歳代へのリーチは60歳以上と比較してかなり少なく、若年層のテレビ・ライトビュアー対策が課題になっています。 こうした課題に対して、テレビ・ライトビュアーを多く含む若年層には、若年層ターゲティングの精度が高くかつリーチも期待できる媒体を活用したデモターゲティングの手法でリーチをとることにしました。しかし、デモターゲティングには、例えば真の意味でのテレビ・ライトビュアーターゲティングではないといった点や、30歳以上に適用することは難しいといった限界や課題もあるので、その点をしっかりと認識してデータを活用した精緻なターゲティングもうまく活用しなければなりません。

―テレビ・ライトビュアーへのリーチを可能にする「Atma」とは

「Atma」は博報堂DYメディアパートナーズが開発したソリューションで、「生活者DMP」の中の大規模テレビ視聴データなどを中心に活用したものです。100万台規模のテレビ機器のデータで、全国、365日、24時間をカバーしていて、購買や位置情報、調査パネルなど各種の生活者データとも連携しているといった特徴があります。

「Atma」のデータを用いた本事例では、ある企業のテレビCMに接触していない人をターゲットであるテレビ・ライトビュアーと規定しました。その「ターゲット規定」と、ターゲットに似た人をオンラインの行動や位置情報など生活者DMPに格納されている各種データを使って集めてくる「テレビ・ライトビュアーに特化したオーディエンス拡張」、広告効果を最大化する広告フォーマットの組み合わせやテレビ・ライトビュアーに親和性の高い媒体などを考え緻密に設計された「配信面」の3つをしっかりと各企業の状況に応じて最適化することで、テレビ・ライトビュアーに精度高くかつ大規模にリーチし広告効果を最大化できます。この取り組みは途中段階のためまだ「これがベスト」という結論は出ていませんが、「Atma」によるアプローチは、30歳以上のテレビ・ライトビュアー層で特に効果が出ています。その一方で、効果向上にはさらに改善の余地があると考えています。特に若年層のテレビ・ライトビュアーへのAtmaを活用したターゲティングアプローチには、さらに工夫が必要で、検討を進めています。

今後は、テレビ・ライトビュアーにおいて獲得したリーチがビジネスにどのように貢献するのかを明らかにすることが大切なので、「ビジネスインパクトの可視化」が課題と考えています。さらに、まだリーチできていない層があるため、様々なメディアを活用した「さらなるテレビ・ライトビュアーリーチのスケール追求」の必要もあります。また、Creativeの視点も重要です。例えばテレビ・ライトビュアーにむけた素材とテレビCMで流す素材は同じでよいか、などがあげられます。

最適なプランニングを見出すためには、テレビ、デジタルにかかわらず全体を統合的に俯瞰することや、メディアの特質を見極めなければなりません。メディアは今、ドラスティックに変化しているので、既存の枠組みやソリューションにとらわれることなく常に最先端にアプローチしたいと考えています。それによってリーチの拡大、テレビとデジタルの最適プランニングなどの課題解決につながると思います。

プロフィール

井上 喬裕
博報堂DYメディアパートナーズ 
統合メディアプラニング局プラニンググループ

この記事に関する お問い合わせはこちら

このページをシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line
  • line

関連記事

2018.03.31

記事・コラム

ネットにつながるテレビで 変わるマスマーケティング ~Atma開発の意味~

  • 博報堂DYメディア パートナーズ
    藤本 良信

閉じる