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 2013年に博報堂DYグループの公募型・ビジネス提案制度「AD+VENTURE」を通じ、株式会社オールブルーという会社を立ち上げました。海外に向けて日本コンテンツの魅力を発信するというコンセプトのもと、SNSで500万以上のフォロワーを持つ自社メディアを運用する傍ら、日本企業の海外PR支援を行う事業運営に携わりました。今もなお、株式会社オールブルーは成長と進化を続けており、コンテンツと広告マーケティングを掛け合わせた独自の領域で躍進しております。私自身は現在、博報堂DYグループのデジタルマーケティングを行う中核会社「博報堂DYデジタル」に移籍し、デジタルメディアと共に既存の広告ビジネスの拡大と、デジタル起点の新たなビジネス構築に携わっています。

越境コンテンツマーケティングの実践
 オールブルーを立ち上げた2013年、2020年のオリンピック東京招致が現実となり、日本からの海外向け情報発信が加速しました。「訪日観光客」「爆買い」という言葉とともに、外国人向けのビジネスが脚光を浴びる中、オールブルーではTokyo Girls’ UpdateというWEBメディアを立ち上げ、そのfacebookページは公開後2年という早い段階で500万を越えるいいね!を獲得しました。
 発信する情報のメインは日本のポップカルチャー情報。海外からの反応をSNSページを通じてリアルタイムに分析し、インタビューなどの独自コンテンツを海外言語で配信しています。WEBサイトというよりは、共通の興味関心で集まる仮想国家住人の情報源というポジションを確立し、170を越える国を跨いだアクセスがあります。
 2014年には海外放送ネットワークのNHK WORLDでWEBサイトと同名の音楽情報バラエティ番組も制作し、コンテンツを起点として各国のファンの結びつきがさらに強固となりました。

「コンテンツ最優先」の発想でボーダーを無くす

 越境マーケティングで重要なのは「国境をいかに越えるか」ではなく、「国境をいかに無くすか」という意識です。
例えば、新聞というメディアにとってのコンテンツは「記事」ですが、新聞そのものを海外に持っていくのは苦労が伴います。しかし、コンテンツ自体は様々なメディアを通じて全世界発信が可能です。多言語化処理された動画がWEBプラットフォームに上がっていれば、手元のスマートフォンで、世界中ですぐに楽しむことが出来る。オールブルーでは、日本のカルチャーを記事や写真、動画を使ってひたすらコンテンツ化し、可能な限り日本で話題になるタイミングと時差を無くして情報発信を続けてきました。その結果、国境や国籍に捕らわれない全く新しい、そして熱量の高いコミュニティを生み出すことに成功しています。

コンテンツがユーザーを連れてくる

 例えば、静岡朝日テレビの海外向け番組販売も視野に制作された「富士山」をテーマにした特別番組では、実際に海外で知名度のあるアーティストをキャスティング、英語が堪能で海外でのライブではMCも担当するアイドルグループのメンバーに吹き替えナレーションを依頼させていただくなど、コンテンツを配信したい国の人気度調査と出演交渉、さらに英語字幕や台本の翻訳までワンストップで協力させていただいています。
 さらに、企業の海外現地PRイベントや、海外向け動画コンテンツのコンサルティング・制作なども行ってきました。

オウンドメディアからオウンドコンテンツへ

 企業が独自にメディアを運営し、自社商材・サービスのファンやロイヤリティの高い顧客を集める手法は、マーケティング手法のひとつとして定番化しています。
 しかし、海外に向けて越境してマーケティングを行っていくというチャレンジに挑んだ結果、メディアに加えて「コミュニティ」のマーケティングが重要なことに気付かされました。特に「コンテンツ」はデジタル時代において様々なプラットフォームで消費され、性年代ターゲットだけでは切り分けることの出来ない商圏を生み出してくれます。
 
 今後の企業マーケティングにおいて、企業情報をいかに「コンテンツ化」していくか。
TVCMの素材をWEB動画にアジャストする、という発想ではなく、「どのようなコンテンツをマーケティングの中核に据えるか」ということを最優先に企画し、それをTVCMに、WEB動画にとアロケーションするコンテンツ起点の発想に変えていくことで、「情報を届ける」ことから、「情報を届けることで生まれるビッグデータを活用する」という新しいデジタルマーケティングの手法が確立されるのではと期待しています。

 

プロフィール

原田 健司(はらだ けんじ)
博報堂DYデジタル メディアアカウントプロデューサー

2007年博報堂入社。営業局を経て2013年にAD+VENTURE制度にて株式会社オールブルーを創業。多言語メディアの運営、コンテンツを活用した企業支援を行う。2016年10月より博報堂DYデジタルに在籍。

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