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データマーケティング リレーコラムVOL.5

進化するデータマーケティングにとって重要な事は何か?
データドリブンビジネス開発センター データマネジメントプラットフォーム部の若手メンバーがリレー形式で分かり易く説明していく連載コラム。第五回は椎名涼が、マーケティングに活用されるソリューション開発について語ります。

■はじめに

生活者を取り巻くデータの増加に伴い、企業がさまざまなデータをマーケティングに活用する機会も増えています。本コラムのタイトルにもなっているデータマーケティングの目的とは、さまざまなマーケティング領域をデータによって横断的につなげることで、より高度なマーケティング活動を行っていくことだと考えます。
データマーケティングの実行プロセスを考えた時、データを分析してプラニングに結びつけるという点では、例えばこれまでも行われてきたリサーチデータとその分析にもとづくマーケティング活動とプロセス自体は大きく変わることはありません。一方で、分析可能なデータの量や種類が増えることにより、その分析過程で複雑かつ難易度の高い工程が発生することが多いという現状もあります。
データを活用することによってマーケティングの高度化が可能になる一方で、大量かつ多様なデータを扱う際に発生する様々な課題に対し、我々はどのように対応していくべきか。今回はそういったことに触れてみたいと思います。

■マーケティングの高度化と全体戦略視点


マーケティング領域をデータによって横断的につなげることでより高度なマーケティング活動が可能になりますが、その背景には博報堂DYグループが持つ生活者DMPのデータなどによってさまざまな領域間でデータの連携が可能になってきたことがあります。
データが連携されることによって可能になるマーケティングの高度化とは、以下のようなことです。

これまでは(結果的に)TVならTV、WebならWebといった個別領域での戦術の検証しかできなかったのに対し、プラニングから施策実行およびその結果(ターゲット層のCV等)までを横断的につなげるデータによって、そのプランは事業に貢献できたのかという大きな戦略レベルでの検証が可能になったと言えるのではないでしょうか。
横断的なデータ活用によるマーケティングの高度化によって、個別領域での戦術視点のみならず、事業成果に貢献したのかという全体戦略視点を持つことが可能になりました。そして、その視点を持つことの重要性は増してきていると考えます。

■高度化と表裏一体の課題とは

一方で、データがつながることに伴い発生するもうひとつの側面として、複雑かつ難解な分析プロセスがあります。
上記の例では、顧客データ⇔TV視聴ログデータ⇔Webログデータの連携と分析が必要になりますが、
各データ形式が異なるため実はつど連携に工夫を要すること、また業務やその目的が変われば再度イチからの連携・分析が必要になるなど、高度なマーケティングを実践する際のデータ活用のプロセスはまだ標準化されているとは言えません。
そのつどフルカスタムでの対応が必要になるという事実は、データマーケティングの継続性や汎用性における課題であり、多くのマーケターにとってデータマーケティングを実行する際のハードルになっているのではと感じます。

■ソリューションによってデータマーケティング実行をサポートする

ではこうした課題にどう向き合い、乗り越えるべきか?
博報堂DYメディアパートナーズにおいて日常的にさまざまなデータを活用したマーケティング活動にたずさわるなかで考える我々の解決視点とは、ソリューションの開発・提供によってデータマーケティング実行プロセスをサポートするというものです。
複雑かつ膨大なデータをマーケティング活動にいかせる形に「組み上げ」「読み解く」ことにかかる負荷を解消できるソリューションの開発によって、マーケティング実行プロセスを効率的にショートカットするサポートを行うことが必要と考えます。

こうした視点をもとに博報堂DYメディアパートナーズで開発しているソリューションとして、例えば以下のようなものがあげられます。

◯大きな母集団✕オンライン行動データでのカスタマージャーニー作成
ターゲットに対してより有効な打ち手を見つけるためにその購買までの具体的な検討行動を分析するとき、今ではさまざまなオンライン行動データをもとにした分析も可能になっています。しかし、その際に人力による膨大な生ログの集計を必要とするなどの要因から分析可能な母集団が小さくなり、結果、精緻ではあるものの代表性の低いカスタマージャーニーになってしまうという難点がありました。
それに対して博報堂DYメディアパートナーズでは、分析に必要とされる粒度で事前に生ログをいくつかのカテゴリに集計しておくなどのフローを体系化し、かつその抽出をDMPを活用して自動化することで、代表性のある母集団のオンライン行動データにもとづく精緻なカスタマージャーニーを作成することを可能にしました。これによってマーケターは精緻かつ代表性のあるターゲットの行動にもとづくプラニングを行うことが出来るようになります。

◯アクチュアルデータによるKPIの定常トレース
プラニングにおいて戦略ターゲットと打ち手が決まったとき、その評価を行うKPIを定めますが、これまでKPIのトレースはリサーチによって行うことが多かったと思います。打ち手に関してはスピーディーな運用と改善をもとめられることが多くなる一方、リサーチ自体は頻繁に行うことは出来ないため、打ち手の改善に活用できる指標をいかに定常的に取れるかが課題となってきました。
それに対して博報堂DYメディアパートナーズでは日本最大級のポータルサイトのアクセスログデータを活用し、市場全体で戦略ターゲット(ブランド好意者など)が増えているのか減っているのか定常的にトレースするメニューを開発しました。これによってこれまで以上に柔軟な打ち手の改善への活用や、マス・Web等の各種打ち手の市場への影響までも分析することが可能になっています。

こうしたソリューションとは、マーケターのサポートになる存在であるのはもちろんのこと、それがプラニング上で有用であるほど使われ広がっていくという意味で、データマーケティング実行を推進するドライバーでもあると考えます。
では、データマーケティング実行を推進するソリューション開発を行っていくにあたって、どのようなポイントを意識すべきなのか?
次回<後編>では、開発にあたって我々が普段から心がけているポイントをお伝えしたいと思います。

※本記事は博報堂DYメディアパートナーズHPに掲載した記事を転載しています。
※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

プロフィール

椎名 諒
データドリブンビジネス開発センター

2007年読売広告社入社(現:デジタルマーケティングセンター)。2016年より博報堂DYメディアパートナーズDMP部と兼任。入社以来、東京/関西のマーケティング部署に所属し、不動産・商業・通信・アプリ・自動車などの業種におけるマーケティング戦略立案・コミュニケーションプラニング業務に従事。現在は幅広いクライアントに対してデータを活用した統合型マーケティング実行を支援。

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