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進化を続ける
「Querida」サービスの詳細

具体的には「どのような自社内外のデータが必要なのか?」「そのデータを活用してどのような効果が期待できるのか?」「データを扱うために必要なテクノロジーやシステムは何か?」「どのような運用体制とスキルを準備しておかなければならないか?」といった声を日々の業務で頻繁に耳にします。こうした課題を解決するためのさまざまなソリューションも登場していますが、実効性があり、具体的な成果に結びつくものが、よりシビアに求められるようになってきていると感じています。

生活者データ・マネジメント・プラットフォームを活用したサービスの一つである「Queridaシリーズ」も、そのような声にきちんと応えられるものであり続けるべく、日々開発を進めています。

「Querida」は、パネルベースの意識データとWeb上のオンライン行動ログを統合し、マーケティング活動上の戦略ターゲットを精緻化する「Querida Insight」と、策定した戦略ターゲットに向けてダイレクトに広告配信アプローチが可能な「Querida Planning」という2つの形でサービスを主に展開しています。

2014年12月にサービスをローンチしてから約1年半が経ちますが、100社を超える利用実績があり、データドリブンマーケティングを推進するための博報堂DYグループの基盤ツールの一つとして活用されています。

今回は、この「Querida」の最新のアップデートについて、開発者の視点から可能な限り詳細をご紹介します。アップデートにおける主なポイントは、「活用可能なデータソースの強化」と「広告アプローチ手法の強化」の2点です。

ポイント①:活用可能なデータソースの強化

これまで「Querida」で活用可能であった意識データとWeb行動ログに加え、「マスメディアの接触傾向」と「購買データ」という2つのデータを組み合わせて活用することが可能となりました(「Querida 2.0」)。これによりマーケッターは、今まで以上にマーケティング上の戦略ターゲット像が鮮明に描きやすくなっています。

例えば、このことによって、意識ベースでは「普段の生活において健康志向に対するこだわりが強く、美容意識も高い」というターゲット像を設定していたが、実際の購買行動では、「自宅での食事よりも外食傾向が強く、ジャンクフード等の購入頻度が高い」ということが分かり、「健康志向ではあるが、こだわり派というよりは、インスタントにキレイになりたい欲求のあるタイプ」という今までとは少し異なったターゲット像が浮き上がってきます。生活者のインサイトを探るうえで、生活者の記憶にある意識と実行動のギャップを探ることで、インサイトを発掘していくことが大切だと考えています。

また最近では、「Querida」で活用できるデータに加え、広告主の顧客データやブランドサイト来訪者のデータなど、ファーストパーティーとよばれるデータもさらに掛け合わせて分析することで、広告主にとっての本当の「優良顧客」や「ブランドファン」になってくれる人は、どういった人なのかを明らかにしていくような取り組みも増えてきています。

複数の異なるデータソースの活用にあたっては、博報堂DYグループ独自の「k-統計化&データフュージョン技術」※を駆使し、個人情報を保護しつつ、データを結合し活用(特許取得済)、精度を担保した状態で複数のデータを掛け合わせることが可能となっています。

ポイント②:広告アプローチ手法の強化

「Querida」のデータソース強化に伴い、実際の打ち手となるコミュニケーション施策においても、実行範囲が広がっています。具体的には、マスメディアのプランニングへの活用、とPMP(プライベートマーケットプレイス)を活用した独自の広告配信サービスの2つがあります。

まず、マスメディアのプランニングへの活用ですが、従来の「Querida Planning」では、主にデジタル上でのターゲティング広告配信を行うものでした。今回、マスメディアの接触傾向データが加わることで、マーケティング上の戦略ターゲットを基点にしたプランニングも可能になっています。

例えば、「戦略ターゲットがよく視聴するテレビ番組は何なのか?」「平日は何時頃にテレビを視聴しているのか?」「普段はどの雑誌をよく読んでいるのか?」などが把握できるようになっています。これにより、戦略ターゲットに基づく一貫したメディアプランニングが可能です。

次に、2016年5月にリリースした「HDYPMP_Querida」では、広告掲載面の透明性に加え、生活者のステータスに合わせた適切なタイミングでの広告配信が可能となっています。

具体的には、「Querida」で精緻化したターゲットへの広告配信時に、購買意欲の高まりを示す「ホットインデックス」と、広告受容性を考慮した「モーメント」をコントロールした配信が可能です。最終的には、コミュニケーション施策の目的である「ブランド好意度」や「購入意向度」へどれだけ寄与できるか?ということが最も重要だと考えています。

また、このソリューションは広告枠を提供する媒体社にとっても、自社の広告枠のマネタイズの機会を向上することにつながり、広告主と媒体社の双方がWin-Winとなるような仕組みを目指しています。

◆究極のワントゥーワンコミュニケーションを目指して

「Querida」は、生活者の理解をより深め、一人ひとりの生活者に寄り添ったコミュニケーションの実現を目指しています。24時間365日の生活者の行動を理解した上で、適切なタイミングでコミュニケーションを行い、いかに生活者の行動を喚起することができるか?そのために、今後ますます「Querida」を進化させていきたいと考えています。

※「k-統計化&データフュージョン技術」
 個人情報を保護しつつ複数のデータを結合し活用するため、博報堂DYホールディングス マーケティング・テクノロジー・センターが開発した技術(特許取得済)。「k-統計化」は、最小サイズがk 以上*になるようクラスタ化を行った上で、元データの値をクラスタの統計量で置き換える手法。結合対象のデータセットそれぞれに対してこの「k-統計化」を行い、得られたクラスタ同士を特徴が似たデータを統計的に結びつける「データフュージョン」で融合させることで、元データの特徴をある程度保持することと、名寄せを行わずにデータのバラエティを増やすことの両立を可能としています。
 *クラスタの最小サイズをk 以上に保つのに加え、クラスタ内の値の多様性をある程度以上になるようにクラスタを作成することも可能です。

プロフィール

片岡遊
博報堂DYメディアパートナーズ データドリブンメディアマーケティングセンター

ITコンサルティング会社での流通システムのインテグレーション業務全般およびミドルウェアプログラム開発、映画会社での映像コンテンツ企画・プロデュース業を経て2007年に博報堂DYメディアパートナーズへ入社。入社後は、デジタルメディアのプランニング業務、博報堂DYグループ独自の広告効果測定ツールの開発とクライアントへの導入、関連会社にてスマートフォンのアドネットワーク事業の立ち上げ推進等に従事。現在は博報堂DYグループの“生活者データ・ドリブン”マーケティング対応力強化を担う「DATA WiNGS(データウィングス)」にて、媒体社や広告主のプライベートDMP構築やデータドリブンマーケティング施策のサポートから、データホルダーとのアライアンス業務、「Querida」などのデータ関連サービス開発など幅広く担当。
※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

 

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